2013年09月22日

カネボウ美白化粧品の白斑、タクロリムスが有効か

<カネボウ「白斑」問題>治療法研究 時間と共に改善の可能性

 カネボウ化粧品の美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑」の健康被害が出ている問題。カネボウや日本皮膚科学会による実態把握・原因究明が進むにつれ、症状の改善例を基に治療法が少しずつ明らかになってきた。同学会は現状での治療法を公表するなど情報提供に努めている。

 原因や治療法の調査・研究は、日本皮膚科学会が組織した特別委員会(委員長・松永佳世子藤田保健衛生大教授)が中心となって進められている。その関連情報は同学会のウェブサイト(http://www.dermatol.or.jp/)に掲載され、発症者らを対象とした資料「患者さんの質問にお答えします」を更新するなどしている。

 同特別委は医師から集めた調査票を分析し、9月7日に中間報告を公表した。それによると、ロドデノール入り化粧品使用者のうち、白斑の発症者は約2%。化粧水と乳液など複数のロドデノール入り製品を重ね塗りしているケースが多いという。白斑発症のメカニズムは分かっていないが、松永委員長は「原因はロドデノールと考えていい」と述べた。

 また、白斑症状が出た使用者のうち、使用中止後6カ月以上たった50人をみると、58%にあたる29人の白斑が小さくなったり、治ったりしていた。時間が経過するにつれて症状の改善する人が増えるとみられ、同特別委は「1〜2年かけて症状を見ていくことが必要だ」としている。

 カネボウの調べでも、ロドデノール入り化粧品の使用をやめると白斑症状が改善することが分かってきている。発症者400人に使用中止から回復し始めるまでの期間を聞いたところ、235人が「3カ月まで」に、121人が「4〜6カ月まで」に回復し始めたことが分かった=グラフ<左>。

 ロドデノール入り化粧品の使用をやめると、白斑のまわりが黒くなり、かえって目立つケースも同学会に報告されている。白斑の部分に色素が戻ってきている途中の状態とされ、同特別委メンバーの錦織千佳子神戸大医学部教授は「時間がたてば周囲と同じ色に落ち着くと考えていい」としている。

 一方、薬を使用することで、改善が早まる可能性も出てきた。最も効果が期待できるのは、アトピー性皮膚炎の治療薬としてよく使われる「タクロリムス軟こう」だ。同学会が医師から集めた調査票には、この軟こうを白斑部分につけると早く改善するケースが報告されているという。市販薬でないため、医師の処方が必要だ。

 また、ステロイド外用薬については、かゆみや赤みには効くが、白斑の改善に効果があるかは不明という。レーザー治療も効果が分かっていない。



 人に見られるところの部分、それも美白を行おうと思って塗っている部分のまだらですからね、被害としては深刻でしょう。タクロリムスが効くということで、実際有効なのかどうかを見出してほしいいですね。
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posted by さじ at 09:51 | Comment(0) | 皮膚
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