日の差さない部屋の中で植物が育てられたら――。そんな願いをかなえる家庭用の植物育成ライトスタンドが、園芸ファンの間で静かなブームを呼んでいる。大規模な野菜工場で使われるのと同じ赤色LEDが植物の光合成を促すので、観葉植物が元気に長持ちする。台所や食卓で手軽にハーブなどを育てることもできそうだ。
照明用電子回路メーカー、和光電研(大阪府八尾市)の「マイプラント」という商品で、昨年秋に発売。通販雑誌などで紹介され、これまでに約4000台が売れた。赤色LEDの波長は光合成に適しており、1日12時間使っても電気代は月17円という省電力ながら、日に当てるのと同じ効果が期待できるという。
同社がハイビスカスで実験したところ、光を当てた鉢はすくすく育って花を咲かせたが、当てなかった鉢は3カ月後に枯れてしまった。
また、実験に協力してくれた東京家政学院大では、室内で30日間、イタリアンパセリやルッコラなどのハーブを育てたが、光を当てなかったものとのビタミンCの含有量に最大9.7倍の開きが出たという。
同社は電機メーカーからの受注が多いが、家庭用の製品を作るのは初めて。開発した服部静尚顧問は「実力は折り紙付き。数年後にはこれを使うのが園芸ファンの『常識』になるはず」と期待する。
大規模園芸店や東急ハンズの店頭にも並ぶ。実勢価格は税込み8000円程度。
月17円とは驚きの安さ。8000円で購入しても、いずれ元がとれるのではないでしょうか。室内園芸に色々な可能性が出てきそうですね。
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