障害者卓球の第27回ジャパンカップ最終日は18日、横浜市の横浜ラポールであり、車いす男子決勝は岡紀彦(岡山)が中出将男(大阪)に3―0でストレート勝ちし、前人未到の20連覇を達成、全種目を通じての快挙を成し遂げた。3連覇を狙った同女子の別所キミエ(香川)は決勝で藤原佐登子(愛知)に1―3で敗れ2位だった。
車いす団体(男女混合)の岡山旭卓友会(岡山)は2回戦で東京連盟Aに敗れベスト8。香川光卓友会(香川)はベスト4。立位男子団体のYSO(山口、島根、岡山)はベスト8だった。
「正直うれしい。ただそれだけ」。自らの持つ連続優勝記録を20に伸ばした瞬間、42歳の岡は卓球台の前で目を閉じ、静かに喜びをかみしめた。
相手は「技術もパワーも自分より上」という31歳の中出。しかし、主導権は岡が握る。第1ゲームは打ち急ぐ相手のミスを誘って奪い、一進一退の第2ゲームも冷静にジュースを制す。迎えた第3ゲーム。相手に強烈なフォアを打たせないようバック側のコースへ打ち、浮いた返球を相手の懐深くに突き刺した。「厳しい配球と緩急はさすが。完敗です」と中出は熟練の技に脱帽した。
「連勝のたび、重圧は大きくなっていった」と岡。1988年に24歳で初優勝。2001年には右肩こう骨の骨折を押して14連覇を達成。「やめれば楽になる。何度も挫折しそうになった」が、そのたびに「あと1勝」の目標を掲げ、ラケットを握った。
20連覇!!おめでとうございます。
世界一速いスポーツ、見た目以上に過酷なスポーツとして君臨する『卓球』を、車椅子で、しかも11歳も年下を相手に勝つとは。よほど経験と気力がおありなのでしょう。これからも是非頑張っていただきたいところです。
障害者卓球は、盲人用の卓球というのもありまして、音の出る球を打ち合うんですが、これがなかなか難しい。聴覚に特化するとここまで出来てしまうのかというほどの精度で打ち合えるから驚きです。