ゲーム機「プレイステーション(PS)3」を難病の原因究明に役立てませんか――。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は15日、体内のたんぱく質の合成過程を解析するプロジェクトに、PS3の利用者がネットを通じて参加できるようにすると発表した。PS3が搭載する高性能の中央演算処理装置(CPU)「セル」の能力をアピールする狙いもある。
プロジェクトは米スタンフォード大が00年に始めた「Folding@home」。たんぱく質が折り畳まれ、合成される過程は複雑で解析に膨大な計算が必要だ。そこで複数のコンピューターのCPUをネットでつなぎ、処理を分担する「分散コンピューティング」と呼ばれる手法を利用。成果は専用サイトで公開されており、パーキンソン病、アルツハイマー病、がんなどの治療法の開発への貢献が期待されている。
希望者はPS3のネットサービスから、3月末までに公開される専用ソフトを、参加に同意のうえで無料ダウンロード。遊ばない時に電源を切らずにおけば、ネットを通じセルが自動で利用される仕組み。SCEによると、セルは現在標準的なCPUの約10倍の処理能力があり、「研究速度を飛躍的に向上させられる」(広報)という。
約10倍。なかなかの処理能力ですね。電気代はかかりそうですが。でも肝心要のPS3の販売台数がそこまで伸びていないということから研究速度が飛躍的に向上するかというと微妙なところではあると思いますが
いや何事も千里の道も一歩から。確実に医学に役立つことなので、PS3をお持ちの方、是非参加してみて下さい。
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