人間は通常、3−4歳以前のことをほとんど覚えていない。これは乳幼児に記憶する能力がないからではなく、覚えてもごく短時間で忘れてしまうから――とする学説が、このほど開かれた米科学振興協会(AAAS)の年次会合で発表された。
乳幼児期の記憶の欠落をテーマにした討論会の中で、米デューク大のパトリシア・J・バウワー氏は、記憶力は一般に考えられているより早い時期に発達していると主張した。同氏によると、脳内のネットワークは生後6カ月から1歳半までの時期に統合され、これによって物事を覚えることが可能になる。ただ、記憶の持続時間は生後6カ月では約24時間にとどまり、2歳前後でようやく1年間まで延びることが分かったという。
同氏らは、記憶の持続時間を測るため、ある実験を行った。子どもの前でコップの中に積み木を入れ、もう1つのコップを上からかぶせて「ガラガラ」のようなおもちゃを作る。一定の時間を置いて同じコップと積み木を見せ、子どもがガラガラ作りをまねようとするかどうかを調べた。この作業を子ども自身が思いつくとは考えにくいため、まねる様子がみられた場合は、見せられた作業を記憶していると判定した。「子どもの記憶は目の粗いざるのようなもの。ざるの目は、大人になると詰まってきます」と、バウワー氏は説明する。
討論会では、カリフォルニア大デービス校のリサ・M・オークス氏も研究の成果を報告した。同氏は、乳児が見慣れない物をじっと見つめることに着目して、記憶の持続時間を計測。その結果、「乳児には優れた記憶力がある」との結論に達したという。
確かにあまり覚えていませんね。そういえば何かの説で、難産だった人は頭を骨盤でしめつけられて出産時の記憶が残っているとか何とか。たまにいますよね、生まれた時のことを覚えている人。
赤ん坊の段階から、記憶する能力はあるそうですので、親御さんはしっかりとしたライフスタイルで生活して下さい。
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