厚生労働省は5日、重度の認知症患者などを世話し、介護事業で指導的役割を担える介護福祉士の上級資格として「専門介護福祉士」(仮称)制度を創設する方針を固めた。
近く有識者会議を設置し、2007年度中にも制度の具体的な内容を決定する。「仕事がきつく、給料が安い」とされる介護福祉士は人手不足が深刻化しているため、新制度創設により、待遇改善などにつなげたい考えだ。
新たな資格は、一定の実務経験や、新たな研修の履修などを要件とする方向だ。また、「認知症ケア」「事業の運営管理」など、介護の専門分野に応じた複数の資格とする方向で検討する。
介護福祉士は1988年に始まった国家資格。2006年10月末現在、約54万8000人が取得している。「入浴、排せつ、食事」の身体介護が主な役割だが、現在は、認知症や障害者へのケアなど、介護ニーズが多様化している。
05年の厚労省調査によると、施設で働く介護福祉士らの平均年収は、男性が約315万円、女性が約281万円で、全労働者平均の約452万円を大きく下回る。一方で、介護職員の離職率は22・6%で、全労働者の17・5%を上回る。専門家からは「業務内容に比べて賃金水準が低い」との指摘が出ていた。
新制度は、介護福祉士のキャリアアップを可能にすることにより、やりがいを感じ、給与水準を向上させることを目指している。
確かに現状の介護福祉士はかなりハードだと思います。その分賃金が安い…。医療面全体にいえることですねぇ。本来なら優先順位をあげるべきなんでしょうけれど、国としてはそれより大事なことがあるようで…。お金お金で侘しい限りですな。
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