九州大と名古屋大の研究グループは線虫を使った実験で、記憶を積極的に忘れさせる働きをする神経細胞が見つかったとの研究結果をまとめた。21日、米オンライン科学誌に発表した。
九州大の石原健教授によると、情報を記憶したり、保持したりする仕組みは解明されているが、忘却のメカニズムは詳しく分からなかった。研究グループは単純な神経回路を持つ線虫を使い、においの記憶の忘れ方を調べた。
その結果、忘却を促す作用をしていると分かったのは、頭部にあるAWCと呼ばれる神経細胞。近くにある嗅覚神経細胞に忘却を促す物質を放出し、においの記憶を約4時間で忘れさせてしまうという。
記憶してしまうというのは、メリットもあればデメリットもあるわけで、人間は忘れられるからこそ、ストレスから身を守っているといっても過言ではないですね。
羽生名人の長所は、自分で忘れることにあるとか何とか、10年ぐらい前に目にしたことがあります。
欧米の、記憶を全く無くさないテレビのプロデューサーは、忘れられないことの苦悩が著しいとも。フォトグラフィックメモリーも、忘れる能力があるからこそ生きてくるのかもしれません。