2007年02月10日

先天性緑内障を誤診されて、両目とも失明した乳児

県立奈良病院で診断ミス、乳児失明に賠償1億3700万円命令

 生後間もない男児が先天性緑内障で両目を失明したのは、受診した奈良県立奈良病院(奈良市)が必要な検査を行わずに見落としたことが原因として、同市内に住む男児の両親らが県に約1億8000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が7日、奈良地裁であった。坂倉充信裁判長は「受診時には緑内障の初発症状があり、眼底検査などを行っていれば失明を避けられた可能性が高い」として病院側のミスを認め、県に約1億3700万円の支払いを命じた

 判決によると、男児は眼球が白濁するなどの症状がみられたことから、平成11年5月と8月の2回にわたり、同病院で受診。この際、担当医は眼底検査などを行わずに結膜炎と診断した。男児は翌12年10月、天理市内の病院で緑内障と診断され、2度の手術を受けたが失明した。

 奈良県医大・病院課の話 「判決内容を確認して、今後の対応を検討したい」

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 これは医者側の落ち度ですね。個人的なイメージで申し訳ないんですけど、眼科医っていうのは、一番バラツキがあるかなぁって気もします。コンタクト専門のところとか、よくありますよね。私もコンタクトを作った時、お前は本当に眼科医かってほど適当だったこともあります。まあ詳しく話すのもどうかと思うので詳細は省きますが、私の父も数年間誤診され続けて、失明してしまいました。わけのわからん眼科に行くぐらいなら、ちゃんとした眼科へ。ちゃんとした眼科ってのも変な話ですが。不安ならセカンドオピニオンをとったほうがいいですよ。眼って大事です。緑内障、糖尿病性網膜症、簡単なことで失明に繋がりますから。

参考:清澤眼科医院通信

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posted by さじ at 13:28 | Comment(6) | TrackBack(0) | 眼科
この記事へのコメント
乳児で明らかに緑内障の疑いを持てば、上位の病院に患者さんをまわし、全身麻酔下で隅角や眼圧、眼底を調べることになります。しかし、診察を嫌がって泣く子供の目に緑内障があるかどうかを判断するのはほとんど無理でも有ります。
まして公立病院の忙しい外来の中では。この案件もここの眼科医の技量が低いというよりも、日本の医療崩壊の一端を見せているのではないでしょうか?(http://blog.livedoor.jp/kiyosawaganka/archives/50716304.html
また、この裁判での争点は早期に緑内障の疑いを持って見たか?という点に行ってしまった様です。しかし、患者さんには納得が行かないでしょうが、私の経験では先天性緑内障(牛眼)はもともと眼が奇形で正常には生まれてないのですから、その予後は、どの時点で気がついて手術したとしても、もおおむね良い物では有りませんでした。
Posted by gannkai at 2007年02月10日 13:59
 コメントありがとうございます。確かに公立病院は多忙の極みですね。実際に医療崩壊が進んでいるというのも分かります。外来で数多くの人を素早く見なければならないということから、たまたま見逃してしまっただけでしょうし、どちらかというと加害者は「国(厚生労働省)」でもあると思います。

 私のモヤモヤした箇所は、「眼底検査を行っていなかった」というところなんですが、生後間もない子供ではやはり眼底検査は難しいのでしょうか。浅い知識で申し訳ないのですが、先天性緑内障はどちらかというと外見的にも特徴的で、他にも合併症があることから判断が容易と捉えていました。
Posted by at 2007年02月10日 14:35
名前忘れてました…上記の書込は私「さじ」です。
Posted by さじ at 2007年02月10日 14:37
新聞情報の限界も教えますが,これもひどい事件です。もう止めるつもりでしたが,担当医の名誉のために書き込みます。
強い目やにの結膜炎の乳児を治療し,2か月あまりで再診(8月)したときは目やにも収まり,眼の充血も薬で治まるが,5日くらいで赤くなると訴えて受診したのです。充血±だったので薬は処方せず,調子が悪ければ受診するよう指示して終わったのです。その1年1ヵ月後の1歳9か月にデスメ膜断裂の牛眼状態で激しい羞明を訴え光覚状態で眼科病院を受診し,手術したが失明という例です。
担当医は2回とも角膜の外観に異常がなく流涙のないことも確めていました。それに加えスリットランプで角膜は清明で異常のないことも確認しています。一審判決は外に出るとまぶしがると訴え,うつぶせ寝をすることを重視しましたが,それが古典的3徴候の強い羞明と違うことは専門医が証言しています。しかし,1年1ヵ月後の状態から再診当時には発症していたと推定したのが,判決を動かしたのです。ただ,世界中も同じだといいながら,めったに経験できないので,担当医を責められないことも強調していました。県立病院のこともよくご存知です。
1歳6か月検診では強い羞明を訴え,後の病院ではTV画面も見られなくなったと聞いていましたが,どこかで角膜の異常から始まったと思われますが,保護者はそのようなことはなかったと否定したのです。
一審は聖書,あるいは代表的教科書といわれるアメリカの緑内障文献も見ていますが,それも無視した完全な裁判医学でした。
控訴して,グループ鑑定を求めたのですが,公立子ども病院の医長が鑑定しました。再診から数か月の余裕をおいてはっきりした症状が出たと指摘しましたが,統計では再診後,一歳になっても発症するのに,一審の専門医と同様,再診時には発症していたとしました。そして,発達緑内障の初期症状には結膜充血があり,再診時には完治していなかったのだから,発達緑内障も含む疾患を考えて眼底検査をして乳頭陥凹の有無を調べ,1〜2ヵ月後,異常があればそれまででも受診するよう指示すべきで,そうすれば視力喪失は防げたというのです。一審の専門医と違って,県下最高の県立病院だからと担当医の診療も批判しています。
強烈なパンチで,結膜充血には触れなくなった最近のものを含め,鑑定人の業績も見て批判していますが,
問題は判決だけでなく,鑑定にも多いのです。
書き鋳込んだ眼科医さんも理解されるとおもいますが,担当医は犠牲者なのです。
Posted by 担当弁護士 at 2007年11月21日 05:56
なるほど…
ここまで細かく記されていると、納得してしまいますね…。
Posted by さじ at 2007年11月27日 00:08
私もこの裁判の一審判決は杜撰だと思っており、以前から裁判批判をしています。
http://www.yabelab.net/blog/2007/06/25-110718.php#c65485
新聞報道が、杜撰な判決文に沿った杜撰なものであるため仕方がない面もありますが、あっさりと「医者側の落ち度」と言うのは看過できません。
Posted by 峰村健司 at 2007年12月31日 21:16
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