鳥インフルエンザの世界的流行が懸念されるなか、「マスクと手洗い」という昔ながらの予防法がインフルエンザウイルスのまん延を食い止められるかどうかを確かめる研究に、米ミシガン大学の学生チームが取り組んでいる。
研究の対象は、同大の寮に住む2000人余りの学生たち。チームはこれまでに、アルコール系の手指消毒剤が入った携帯用ボトル800本を配布し、室内にもポンプ式ボトルを配置する作業を開始した。さらに今後、綿製マスクの配布にも取り掛かる予定だ。
チームでは、学生たちの間でインフルエンザの発生が報告され次第、寮生を「消毒剤とマスクの両方を使う組」「マスクのみを使う組」「どちらも使わない組」の3グループに分け、発症率に違いが出るかどうかを観察する。
チームを率いる同大のアーノルド・モント教授は、「インフルエンザなどの流行をマスクで抑えることができたという例は過去にいくつか報告されているが、今のところ確かなデータはない」と説明する。「学生たちが寝食を共にする寮という場所は、インフルエンザなどのウイルスが非常にまん延しやすい環境。研究対象としては最適だ」という。
米国のインフルエンザシーズンは例年、10月から3月にかけての寒い時期で、流行は2月ごろピークを迎えることが多い。インフルエンザウイルスは、患者のせきやくしゃみで放出される水滴によって広がることが知られているが、同教授らによると、予防法の研究はまだ不十分。ワクチンの生産には時間がかかり、供給量も限られている。また、ウイルス性の疾患は、抗生物質が効く細菌性疾患と違い、一般に治療が難しい。近年開発された抗ウイルス薬も、短期間に大量生産するのは困難とされる。鳥インフルエンザなどの新型ウイルスがまん延した場合は、まず「マスクと手洗い」が、身を守るための最善策となるかもしれない。
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マスクに関しては、インフルエンザウイルスは容易に通り抜けてしまって、意味ないと言われていますね。ただ、マスクをすることによって、マスク周囲に水分がたまるので、保湿効果はあるとか何とか…。日本はどちらかというと、「マスクは風邪引いているひとがするもの」というイメージがありますね。おそらく昔からの漫画の影響なのですが、健常な人ほどしたほうがいいものなんですよね、風邪に関しては。
しかしこのニュースの面白いところは、なんと大学の学生がチームを組んでやっているというところ。こういうアグレッシブな研究、日本ではあまりないのでは?
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日経メディカルオンライン2008/01/22記事
"http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/special/flu2007/pickup/200801/505340.html"
にありました
2007年の日本小児感染症学会に報告されたそうです
新型インフルエンザによるマスク売り切れ騒ぎでマスコミが欧米のマスク不要説をながしてからマスクは意味ないと言う人がいっきに増えましたが
日本のマスク習慣やマスク製造技術もすてたものでは無いと思いました