2007年02月01日

肺癌治療薬イレッサは既存の薬より延命効果があるとはいえない

イレッサ、優位を証明できず…厚労省審議会で報告

 重い副作用が問題となっている肺がん治療薬イレッサ(一般名ゲフィチニブ)について、既存の抗がん剤と比較して延命効果がより高いことを証明できなかったことが、国内の市販後臨床試験で明らかになった。

 1日開かれた厚生労働省の審議会で報告された。

 対象者は、非小細胞肺がんと呼ばれる肺がんで、手術など他の治療が難しいと判定された患者490人。全体をイレッサを投与する群と、別の抗がん剤タキソテール(一般名ドセタキセル)を投与した群に分け、投与開始から死亡までの延命期間や安全性を調べた。

 その結果、投与開始から1年後の生存率は、イレッサ48%、タキソテール54%で、投与から1年半を過ぎると、イレッサ服用者の生存率が上回った。しかし、いずれも大差はなく、延命効果が優れている証明はできなかった。安全性については、副作用の間質性肺炎を起こしたのはイレッサ14人、タキソテール7人で、死亡した3人はいずれもイレッサ服用者だった。

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 あれま。日本人では効果が期待できるとしていたイレッサですが、他のとあんまり変わらん、と…。それじゃあ副作用だけ損ですよね。他の薬との併用でも効果はあがらないことも証明されるのでしょうか。イレッサの未来やいかに。

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posted by さじ at 23:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん
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