2007年01月30日

神経線維腫症の患者に、顔面移植手術を行ったフランス

世界3例目の「顔面移植手術」を実施と 仏医師

 フランス・パリ郊外にあるアンリ・モンドール病院の医師が23日、世界で第3例目になる「顔面移植手術」を実施した、と発表した。患者は、体のあちらこちらに腫瘍ができる遺伝病「神経線維腫症」の29歳男性で、鼻や口、あご、頬の一部などを移植したという。

 同病院のランティエリ医師によると、男性は「神経線維腫症」で、顔の様子は、映画や舞台にもなった「エレファントマン」として知られる、英国人ジョゼフ・メリック氏によく似ていたという。

 約15時間にわたった手術は、22日に終了。ランティエリ医師は、「術後の経過は、外科的な点から見れば順調。しかし、結果が分かるのは数カ月後になる」と話している。

 ランティエリ医師によると、移植手術を受けた患者は、顔面の腫瘍を取り除くために、過去10年以上にわたって30─40回の手術を受けていたという。

 しかし、唇にできた腫瘍が大きくなり、通常に話したり食事をすることが不可能になったため、「最後の手段」として顔面移植手術に踏み切ったとしている。

 フランスでは2005年11月に、イヌに襲われた女性が世界で初めて、顔面移植手術を受けている。その後、昨年4月に中国が2例目に成功したと発表。また、英国では現在、顔面全体の移植手術が計画されている。

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 エレファントマン、みたことある方が多いと思われます。見たこと無い方にはお勧めの映画です。あのエレファントマンは神経線維腫症ではなくプロテウス症候群ではないかという説が今日では有力なようです。(神経線維腫症を合併していた説もあります)。

 神経線維腫症の1型をvon Recklinghausen病といいますが、これは3,4000人に1人発症するという、結構頻度の多いものです。特徴的な所見は皮膚にできるミルクコーヒー色のしみで、カフェ・オレ斑と呼ばれます。大人の場合で1.5cm以上のものが、子供の場合で0.5cm以上のものが6個以上あれば神経線維腫症T型の可能性が高いと言われています。神経近辺にできる腫瘍によって様々な症状を来たし、それによってこの疾患に気づく人も多いようです。

 顔面を丸ごと移植してしまえば、おそらくそこに腫瘍ができることはないのでしょう。強力な免疫抑制が必要のような気もしますが。

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posted by さじ at 22:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 脳神
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