福島県立大野病院で04年に女性(当時29)が帝王切開手術中に死亡した事件で、業務上過失致死と医師法(異状死体の届け出義務)違反の罪に問われた、産科医加藤克彦被告(39)の初公判が26日、福島地裁(大澤廣裁判長)で開かれた。加藤被告は「胎盤の剥離を続けたことは適切な処置だった」などと述べ、起訴事実を否認した。
加藤被告は「自分を信頼してくれた患者を亡くしたことは非常に残念で、心からご冥福をお祈りします。ただ、切迫した状況で、冷静にできる限りのことをやったことをご理解いただきたい」と述べた。
検察側は冒頭陳述で「直ちに剥離を中止し、子宮摘出に移る注意義務を怠った」と主張。また、病院側に癒着胎盤をはがす手術を行うような体制や設備が整っていなかったと指摘した。
起訴状によると、加藤医師は04年12月、子宮に癒着した胎盤を手術用ハサミではぎ取って女性を失血死させ、さらに、女性の死に異状があると認識しながら、24時間以内に警察に届け出なかったとされる。
医療行為の過失を問われて医師が逮捕・起訴されたことで、全国の医師が抗議声明を発表するなど、公判は医療界の注目を集めている。
公判前整理手続きが昨年7月から計6回実施され、同地裁は、胎盤癒着を認識した時点で胎盤をはぎ取るのをやめるべきだったかどうかを最大の争点として認定した。
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苦労して助けようとした結果、訴えられるというのは何とも。海で遭難した人を必死に助けようとしたけど助けられなかったとして、「浮き輪を常備していなかったのに助けようとしたのが悪い」と訴えられるようなもんですね。
「紫色の顔の友達を助けたい」さんのところで裁判の傍聴記がみられます。
まったくの部外者ですが、本件を取り上げていただきありがとうございます。
ところで
>浮き輪を常備していなかったのに助けようとしたのが悪い
少し違います。浮き輪どころか酸素ボンベ、ダイビングスーツ着用で助けに行ったが助けられず、「海上保安庁ならば助けられたのに」と難癖を付けられて訴えられているようなものです。
加藤医師は必要な準備は整えて手術に臨んだようですので。