京都大病院の心臓血管外科が、昨年12月末から新規の手術を病院側から差し止められていることが18日わかった。
同病院では昨年、脳死肺移植を受けた患者が脳障害を起こして死亡。この問題に関連して内山卓病院長が、安全対策が確立するまで自粛するよう、同外科の米田正始教授に指示したという。全国有数の国立大病院で、心臓・血管の手術全般がストップするのは極めて異例だ。
同病院の心臓血管外科は2005年に281件の手術を行った実績がある。患者が死亡した昨年3月の脳死肺移植手術にも、心臓血管外科医が加わっていた。
米田教授によると、すでに予定していた手術や他の診療科の手術への協力は実施しているが、緊急に手術を要する患者や、新たな紹介患者は、関連病院に依頼しているという。
米田教授は「心臓血管外科の手術関連死が昨年多かったのと肺移植の件が、自粛を要請された理由だと思うが、手術ミスではなく、重症の患者が多かったため。十分な安全策を検討して新しい手術チームの体制を作るまで自粛する」と話している。
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大学の偏差値では天下の京大でも、それはお受験までの話。それ以降は実力の世界です。確かに最近の京大病院は肺移植のミスが目立ちます。とはいえ重症な疾患に行うものなので全てうまくいくはずもなく、こうした失敗から学んで得たことが、医学を進歩させているといっても過言ではないので、ミスは言語道断とはいえません。しかしそれがうまくすれば成功したという場合は別です。医師側の不手際、連携不足で失敗し、命を消してしまうのはリスクとは関係ありません。十分な対策を考えた上で、次の手術に臨んで戴きたいものです。
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