2013年02月02日

Clostridium difficile菌の治療には抗生剤より他者の便が効く

下痢治療の切り札は「他人の便」? 標準治療上回る効果

 粘膜を破壊する毒素を持つディフィシル菌(Clostridium difficile)に感染すると、より症状が重い下痢に悩まされる。特に再発を繰り返すケースでは抗生物質を飲んでも効かない場合多く、治りにくいことで知られている。こうした中で報告されたのが、健康な人の便を十二指腸に注入する方法だ。オランダ・アムステルダム大学学術医療センターのEls van Nood氏(内科)らは、再発を繰り返すディフィシル菌感染症患者を対象に、これまでの報告よりも精度の高い研究手法でこの方法を検討。その結果、抗生物質(バンコマイシン)による標準療法よりも有効な可能性が示されたと、1月16日発行の米医学誌「New England Journal of Medicine」(電子版)に報告した。

 ディフィシル菌感染症を初めて再発した場合、バンコマイシンによる治療が効く確率は6割程度。再発を繰り返すたびにこの確率は下がっていくという。再発する原因は、毒素に対する抗体の反応が鈍くなることのほか、腸内細菌の種類が偏ることなどが考えられている。

 そこで提案されたのが、ディフィシル菌感染症患者の腸内を洗浄した上で、健康な人の便を移すことにより、腸内細菌叢が正常な状態に戻るのではないかという考え方。これまでも、フィンランド・ヘルシンキ大学中央病院のEero Mattila氏ら(米医学誌「Gastroenterology」2012; 142: 490-496)など複数の試みが報告され、その有効性が主張されていた。

 van Nood氏らは、これらの報告を裏付けるため、より精度の高いランダム化比較試験※という手法で検討。再発性ディフィシル菌感染症患者43人を、下記の3グループにランダムに割り付けた。

 有害事象(副作用)については、便注入群で注入当日に軽度の下痢と腹部の痙攣痛が認められたことを除けば、3群間で差はなかった。

 さまざまな分析方法で腸内細菌叢を見てみたところ、便注入後には提供者と同じレベルにまで改善していた。つまり、健康な人の便を注入することで腸内細菌のバランスが改善し、下痢が治癒したということだ。

 以上の結果からvan Nood氏らは、便注入療法は再発性ディフィシル菌感染症に対する有効な治療法であるとランダム化比較試験によって示されたと指摘。「とりわけ、再発を繰り返し、バンコマイシンが効かない患者には朗報かもしれない」と締めくくっている。



 これは、前々から言われていましたよね。実際にバンコマイシンより効果があるっていうことで、証明されたということですかね。

 抗生剤を使うと他のところに影響出たりするんで、こういう治療法が可能なら日本でも広まってほしいですね。


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posted by さじ at 09:00 | Comment(0) | 感染
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