大阪市立桜宮高校で男子バスケットボール部主将の男子生徒=当時(17)=が顧問の男性教諭(47)から体罰を受けた翌日に自殺した問題。体罰を理由に処分を受けた全国の教職員は最近10年間で年間400人前後で推移していることが9日、文部科学省への取材で分かった。
文科省によると、平成23年度は404人で、中学校が最も多く180人、高校139人、小学校81人、特別支援学校4人。このうち、約3割に当たる110人が部活動に絡むものだった。
教育現場の指導の中で、どこまでを体罰ととらえるのかは難しい問題だ。文科省は19年、いじめや校内暴力などの問題に対応するため、体罰基準の見直しを実施。殴る、蹴るなど身体への侵害や、長時間の起立など肉体的苦痛を与える行為を明示する一方、体罰に当たらない行為も具体的に例示した。
それまでの国の基準は、居残り指導や騒いだ子供を教室の外に出すことなども体罰と定義しており、学校現場から「教師が萎縮して児童生徒を指導できない」との声が噴出。
このため、居残り指導のほか、授業中に起立させたり、児童生徒を叱って席につかせたりすることなどは、肉体的苦痛を与えるものでない限り、体罰には当たらないとしている。
バスケ部顧問を懲戒処分へ 遺族側は免職を要求
大阪市立桜宮高校でバスケットボール部主将だった2年の男子生徒=当時(17)=が自殺した問題で、市教委は12日、体罰を加えた男性顧問(47)を懲戒処分する方針を固めた。遺族側が処分ランクでは最も重い懲戒免職を要求していることも判明。市教委幹部は「生徒が亡くなるという最悪の事態になっており懲戒処分は当然」としており、市の外部監察チームによる調査結果がまとまり次第、速やかに処分する見通し。
大阪市では「懲戒処分に関する指針」で、児童・生徒に体罰を行い負傷させた教職員は、免職、停職または減給とすると規定。負傷しなくても常習的な体罰を行った場合は、免職または停職−と定めている。
市教委によると、顧問は昨年12月28日の聞き取り調査に、「(自殺前日の)22日の練習試合でも頬を平手で4、5回たたいた後、頭を4、5回殴った」などと詳述。暴行容疑などで捜査する府警が自殺当日の23日に事情聴取を行った際にも「発奮させるためだった」と体罰を認めている。
学校関係者によると、遺族は懲戒処分の中では最も重い懲戒免職を市教委側に要求していることが判明。市教委の永井哲郎教育長らが11日、生徒の自宅で両親に謝罪した際も、両親は「体罰も許し難いが、精神的に追い込んだことが許せない。厳しい処分をお願いします」と話したという。
一方、同校の卒業生の一部には「顧問は熱意ある指導をしていた」として、処分の軽減を求める嘆願書の提出や署名運動などを検討する動きもあるという。
大阪・高2自殺:義家文科政務官「体罰線引きを」 市教委と協議
高校2年の男子生徒が自殺した問題で、文部科学省の義家弘介政務官が15日、大阪市役所を訪れ、永井哲郎教育長らに経緯や今後の対応を確認した。義家政務官は協議後、記者団に対し、市教委の対応の遅れを批判する一方「強くなるために(体罰は)一定ある」などと発言し、線引きが必要との認識を示した。
協議は約1時間行われ、桜宮高の佐藤芳弘校長も同席。義家政務官は冒頭、今回の問題について「教育行政の責任であると同時に、教育の『無責任』だ。安易に体罰という言葉が流布されているが、継続的、日常的に行われた身体的、精神的暴力と思う」と話した。
義家政務官は「気合を入れるための平手打ちは前時代的だ」と否定する一方、「(体罰は)一定ある。目的は何なのかだ。体罰と暴力、あり得る体罰とそうじゃない体罰の線引きが必要」とも話し、部活動での体罰を定義づける考えを示した。
高2自殺:橋下市長、発言転換後も体罰ルール化依然模索
「試合中にビンタをすることはあり得る。僕が受けたビンタは愛情だった」。自殺発覚後の今月10日にそう発言するなど、体罰を一部認めるとも受け取れる見解を過去に示してきた橋下市長は、自殺した生徒の遺族と面会した後、スポーツ指導での体罰を一切認めないと方針を変えた。ただ、その他の生徒指導の現場での「手を上げる指導」については、「ルール化が必要」との姿勢を崩していない。文部科学省は、肉体的苦痛を与えない範囲で懲戒を加えることを認めているが、橋下市長は「ぬるい」と批判してきた。ルール化は可能なのか。
学校教育法は「教育上必要がある」場合、生徒に懲戒を加えることを認める一方、体罰を禁止。文科省は、放課後などに教室に残す▽教室内に起立させる▽学習課題や掃除を課す▽当番を多く割り当てる−−などは、肉体的苦痛を与えない限り体罰に当たらないと、07年2月に各教育委員会に通知している。通知では、教師に対する子どもの暴力を防ぐための行動や、子ども同士の暴力行為を制止するためのやむを得ない行為も、体罰ではないと規定している。
しかし、橋下氏は府知事時代の08年、「言っても聞かない子には手が出ても仕方ない」と発言。市長就任後の12年10月には文科省の通知を「ぬるい」と批判し、「もみあげをつまんで引き上げるくらいいい」として、独自基準を作るよう市教委に求めた。
しかし、今月12日、生徒の両親と面会してから大きく方針転換する。「スポーツ指導で手を上げることは全く意味がないと分かった。猛反省している」。14日に市内で開かれた成人式では「部活動で手を上げることは一切禁止する」とスポーツでの体罰一掃を宣言した。ただ、「学校現場で他人に迷惑をかけるとかの時には、手を上げることも認めないといけないかもしれない」とも話している。
市教委幹部は「体罰を容認するような発言は好ましくないと思っていた」と変化を歓迎する一方、「市長がどう変わろうと、教育行政の責任者は市教委だ」と話す。
そもそも、体罰を加えると子供は言う事を聞くのか?というところなんですけど、医学的には、「そんなわけないじゃん」といったところでしょうか。
これに関しては2つに分かれると思います。2つというのは、「頭の良い子供」と「頭の良くない子供」です。ここでいう頭の良し悪しというのは当然学力とかその程度のものでなく、人としての総合力を示します。頭の良くない子供には、もしかしたら体罰は有効かもしれない。バカだから、言っても分かんないからね。でも頭の良い子だったら、100%いらないでしょう。
普通ね、高校生なら、頭が良くない子供以外は、言えば分かりますよ。今回の事例だって、別にこの被害者が、頭悪かったわけではなくて、完全に昭和のノリというか、暴力でコントロールしているだけじゃないですか。
私は、全く聞かない子、要するに全生徒の中で、反発が強くて粋がってて、極めつけのバカ(学力という意味ではなく、不良やヤンキーみたいな存在)には体罰を「やってもいい」と思いますよ。でも全体の下位1%ぐらいですかね。反社会的な行為に憧れるようなタイプは、教師からの体罰で目覚めだと錯覚するのも容易いだろうから、それはまぁある意味美談なんだと思う。
でもあくまで、下位1%のバカにだけしかやっちゃいけない。普通以上の頭の持ち主なら、むしろ話し合うことで分かってくれるから。
今回のように、教師の体罰が何でうまくいかないかというと、下位1%の不良たち以外の人にも、体罰をふるってしまうからなんだなぁ。
そもそも教師が頭良くない場合、体罰は失敗しますよ。だって頭の良くない自分の脳が、「体罰は正義」って勘違いしちゃってるんだから。加えて、そもそも指導において、言葉で説明出来ないほどバカだから、体罰に至るんでしょう、罰として。動物かよ。凄い教えだなぁ。痛みを与えて条件付けを行いたいんだろうけど、それを高校生にするか?
もし私が高校生の頃に体罰食らってたら、何も得るものはなかったでしょうね。逆に恐怖とか、不安とか、そういういらない感情を植え付けられてたと思う。
もしかして、頭の悪い人は、そういう感情よりも「体罰による美談」のみを前向きに受けとめるんだろうか。さすが、頭が悪いと楽でいいなぁ。
医学の場面においては、相手を見極めて、褒められるところを褒めて、本人の自尊心も伸ばしたほうが、うまく治療関係に乗りやすい。どの科でも、それが原則です。毅然とした態度をとることはあっても、ひっぱたいたり怒鳴ったりしてうまくいく例はほとんどない。
もし薬を飲み忘れたり、間食したりする患者がいたとして、医者がぶん殴っていいんですか?絶対そんなことしないでしょう。何故ならそんなことをしても意味がないと分かっているからです。
でも体罰肯定派、特に今回の教諭を擁護して嘆願書なんか出しちゃってるような極めつけのバカは、医者が患者をぶん殴っていいというんでしょうか。それで、改心する患者がいるなら暴力を容認してもいいんですかね。
バカな教師と、一部のバカな体罰容認派の生徒(「俺は○○先生にしごかれてきたから今の自分がある(キリっ)」)の茶番は滑稽ですね。お互いに殴り合って涙流してりゃいいじゃん。そこにその他大勢を巻き込まないでほしい。あとちゃんとこの教師は裁かれるべきだと思う、単純に、暴力事件として。
確かに非行に走っている俺カッケー!な馬鹿には体罰も必要だと思いますが、部活動に打ち込み頑張っている生徒に対してすることではありませんよね。この学校では部活動をやめてしまうと退学みたいですし、辞めるに辞められない状況だったのでしょう…親御さん気持ちを考えると無念で仕方がないだろうなと思います。