英国内で昨年、人工妊娠中絶をしたという18歳以下の少女は1万8,000人以上にものぼることが明らかになり、このうち中絶は2回目という少女は月あたり100人以上となる計算になるほか、中には少なくとも6回の中絶を経験したという少女も含まれているなど、未成年の妊娠問題の深刻な現状が指摘された。
情報公開法に基づいた要請によって、保健省が明らかにしたイングランドとウェールズにおける人工妊娠中絶の数字によると、2005年に2回目の人工中絶を行ったという18歳以下の少女は1,316人、3回目の中絶を行なったというのは90人となり、未成年で2回目の中絶経験者数は前年に比べてわずかに増加したとされる。
また、女性全体では昨年、44人が8回目の中絶を行ったとされ、このうち20人は30歳以下。2005年の人工妊娠中絶件数は合計18万6,416件となり、このうち6万人以上の女性が、以前に少なくとも1回は中絶を経験したことがあるという。
18歳以下の妊娠中絶件数に関しては先月にも、ロンドン大学衛生熱帯学大学院の調査によって、労働党政府が10代の妊娠対策に乗り出した1999年以来、7%増加したことが明らかにされたばかり。
今回の保健省の数字はこの調査結果を裏付ける形となったとされ、政府が10代の妊娠防止キャンペーンとして、避妊ピルやコンドームの配布、性教育の提供などを広めたことがかえって逆効果になったとの批判を呼んでいるとされる。
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イギリス、荒れております。社会が成長しないとこういったネガティブな面が露呈してしまうのでしょうか。常識的に行動できない若者に問題があるのかもしれませんが、そういった社会を構築してきたのは間違いなく今の大人の責任です。無関心を装うことはできそうにありませんね。
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