ドイツ人漢方医が開いた診療所が、上海に住む外国人ビジネスマンらの間で大変な人気を博している。多くの患者は西欧風の清潔さと外国人が経営していることへの安心感からこの診療所に足を運ぶようになったという。
この診療所は上海市建国新路にある「ボディー&ソウル」。オーナーのドリス・ラーテゲーバーさんは夫の転勤にともない1995年に上海にやってきたが、生活環境の変化についていけず体調を崩した。一時は飲食さえもろくにできず、知人の紹介で漢方医に相談した。
漢方医は脈と舌根を診て「病は気から来る」と説明して処方箋を書いた。苦い薬草を2カ月間服用しただけで健康を取り戻したことから、ドリスさんは漢方医療に魅せられた。中国語を学んだ後、上海中医薬大学に入学、基本から学んで漢方薬にのめり込んだ。
ドリスさんは漢方医療が地元の人たちには高価すぎるうえ、病院の管理がずさんで清潔に保てないなどの問題があることから、外国人専用の漢方診療所を開設することを思いつき、2年前に投資家を募って3人の漢方医を雇い、診療所を開設した。狙いは大当たりで、訪ねてくる患者は増え続けたため、漢方医をさらに雇って2号店を開くほどになった。
ドリスさんは成功の理由について「患者は99%が外国人です。中国はいま、健康を犠牲にしてでも経済発展を重視している。例えば悪化の一途をたどる公害がそうです。逆に外国人は健康のためなら高くても代価を支払う用意がある。中国の歴史は、漢方という素晴らしい治療法を編み出したのに、その価値が経済重視の中で忘れ去られている。先進国の方が漢方の可能性を見ている」と話した。
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漢方はうまく使えば非常に有効な薬です。
そして、漢方を一番うまく使っているのは、日本でしょう。西洋医学と漢方をうまく融合させた日本漢方こそ、これからの時代をリードしていくでしょう。中国も韓国も欧米も、「どちらか」ですからね。欧米は、日本を参考にして広げていこうとしている最中のようです。
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