犯罪によって人が死亡したのを見逃さないようにするため、岡山大学は、来月1日から、法医学の教授を救命救急センターの医師として兼務させ、救急担当の医師へのアドバイスや遺体の状況の確認などに当たることになりました。
人の死因の究明を巡っては、平成19年に大相撲の力士が殴られて死亡したのに、警察が当初、病死と判断するなど、遺体を解剖せずに犯罪を見逃すケースが相次ぎ、遺族の承諾がなくても遺体の解剖を可能とすることなどを柱とした2つの新しい法律が、ことし6月に成立しました。
岡山大学は、ふだん、警察の依頼を受けて死因の判定をしている法医学の教授と助教の2人の医師を、来月1日から大学病院の救命救急センターの医師として兼務させることにしました。
大学によりますと、救急担当の医師は、次々に搬送される患者の対応に追われるうえ、法医学の専門知識が不足しているということです。来月1日からは、法医学の教授らが、救急の医師から相談を受けてアドバイスを行ったり、直接出向いて遺体の状況を確認したりするということです。
岡山大学によりますと、こうした取り組みは全国で初めてだということです。岡山大学大学院医歯薬学総合研究科長の谷本光音教授は「死因についても正確な診断をして、犯罪を見逃さない医療態勢にしたい」と話しています。
正直、これから法医学を志す医師は、かなりの勝ち組であろうと思います。
医学にめちゃくちゃ興味あるけど、治療とかそこまで…っていう人とか、法医学ほど面白いもんはないと思いますし、今後はこのように、救急領域や日常診療のなかでも役割は増えてくるでしょう。