2006年12月26日

市販の鎮痛解熱剤の副作用を知っておかないと、死亡する可能性も

市販の鎮痛解熱剤に副作用警告の表示を 米FDA

 米食品医薬品局(FDA)はこのほど、アセトアミノフェンなど市販の鎮痛解熱剤について、副作用を警告する表示の強化を求める方針を明らかにした。

 FDAによると、市販の鎮痛剤は指示通りに服用すれば安全で、効果も高い。しかし、過量摂取などで病院へ運ばれたり、死亡したりする例は後を絶たないという

 アセトアミノフェンは、米国内の家庭で広く使われている「タイレノール」などの主要成分だが、大量に服用すると肝臓に障害を及ぼし、死に至る危険性もある。またアスピリン、イブプロフェンなどの非ステロイド抗炎症薬(NSAID)は、適量を服用した場合でも、消化管出血や腎障害を引き起こすことがある。こうした副作用について、FDAではこれまでも、製薬業界に薬局のパンフレットや広告などを通じた警告を促してきた。新たな指針では、注意書きや成分を薬のラベルにはっきりと表示するよう求めている。

 アセトアミノフェンについては、患者が指示を超える量を服用した場合やアルコールを1日3杯以上摂取している場合、重度の肝障害を起こす恐れがあると明記される。また、アセトアミノフェンを含む複数の薬品の併用を避けるようにとの注意書きも記載される。

 NSAIDのラベルでは、消化管出血の危険性を指摘し、59歳以上の人や胃かいようの患者など、特に注意すべき対象を明記することなどが求められる。

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 鎮痛薬など、薬の成分は肝臓で解毒されます。そのため肝臓に負担が強いられるわけです。NSAIDも、うまく付き合っていけば非常に良い薬です。ただ用法を守らなかったり、用量過剰となってしまうケースが多いのがいささかいただけません。ちゃんとした使い方をしなければ、薬も瞬時に毒になります。ご注意下さい。
 
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posted by さじ at 01:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理
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