卵巣がん治療に使える抗がん剤の種類を多くするため、患者団体「卵巣がん体験者の会スマイリー」(片木美穂代表)が署名活動を行っている。
卵巣がんは、増加傾向にあるがんの一つ。初期にはほとんど自覚症状がないため、進行してから見つかることが多く、年間約6000人が発症、約4000人が死亡している。抗がん剤が治療の柱だが、卵巣がんの治療薬として保険が適用される抗がん剤は限られているのが現状だ。
「スマイリー」では、欧米で卵巣がん治療に使われている抗がん剤のうち、〈1〉日本では未承認の抗がん剤の早期承認〈2〉他のがんの治療薬として国内ですでに承認されているが、卵巣がんには保険適用外となっている抗がん剤の保険適用――を求めて、今年8月から署名活動を開始。年末まで続け、来年早々に厚生労働大臣に提出する予定だ。
署名は、インターネットでも可能。詳細は、同会のホームページから、電子メールで問い合わせる。
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抗がん剤は高いですからねー。しかも保険適用外の抗がん剤を使うと、保険適用されている治療まで保険使えなくなってしまいますから。一番現実的なのは、未承認薬を「高度先進医療」として承認することです。そうすると保険適用されている治療(自己負担3割)に保険適用されていない抗がん剤(全額自己負担)を使うことができます。保険適用するには治験やら何やらで1年ほどかかってしまうので、それまでの患者をサポートする早急な体制作りが求められるでしょう。
参考:高度先進医療
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