エボラウイルスの流行が繰り返し起こっているアフリカ中部コンゴ共和国の自然保護区で、2002年から05年の間にゴリラ約5500頭がエボラ感染で大量死したとの推計を、隣国ガボンと欧州の研究グループが8日付の米科学誌サイエンスに発表した。
グループによると、ガボンやコンゴでは、人間のエボラ感染が頻繁に発生、流行地付近の森で、ゴリラやチンパンジーの死体が多く確認される。
グループは、ガボン国境に近いロッシ自然保護区で、群れやねぐらの数などを調査。人の感染が確認された直後の02年から05年にかけてゴリラが大量死する地域が急速に拡大し、保護区西側の約2700平方キロの調査区では、ねぐらの発見率が、影響の少ない東側より96%も低いことを突き止めた。
これらの結果からグループは、調査区内に生息していた6000頭のうち少なくとも5500頭が死んだと推定。チンパンジーの減少率も約83%に達していた。
グループは「密猟とともに、エボラがゴリラの生存にとって大きな脅威だ」と指摘している。
ゴリラやチンパンジーなどの大型類人猿は、密猟、内戦の影響などで個体数が急減。国連環境計画(UNEP)などが各国に保護対策強化を求めている。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
脅威のウイルスはとどまるところを知らないようです。ほんのちょっとしたきっかけでウイルスが大流行した場合、人間はどうなってしまうんでしょうか。今日本に来ていないのが奇跡のような気もします。流行より先に、治療法を見つけておきたいところです。
河岡教授、頑張って下さい。
関連
医学処 東大医科学研究所の河岡教授がドイツ最高の医学賞を受賞
医学処 HIVの起源はカメルーンのチンパンジー