加齢や事故によって損傷した軟骨や骨折を修復するため、磁石を利用した再生医療の研究が27日、文部科学省の研究開発推進事業に採択された。広島大の研究で、3年後をめどに臨床研究の開始を目指す。実用化されれば、従来より効率がよく患者への負担が少ない治療法として期待される。
採択されたのは、越智光夫教授(整形外科)らの研究。患者の骨髄細胞から培養した幹細胞を、患部の近くに注射して軟骨や骨に変化させて修復する方法だが、幹細胞に鉄粉を混ぜるのが特徴。体外から強力な磁石で幹細胞を患部に誘導するため、人工関節など従来の治療法と違い手術の必要がない。
越智教授らは、これまでブタを使った実験で有効性や安全性を確認。文科省の事業では鉄粉を混ぜた細胞の安全性などをさらに詳しく評価する。越智教授は「3年後をめどに臨床研究を始めたい」と話している。
高齢者になると、何もかも弱るんですけれど、何が困るかって、「膝が痛い」ってのが、困りますね。結局今後数十年間、整形外科と循環器内科が台頭するのは間違いなさそうなくらい、関節の悩みっていうのは根強い。
特に関節が悪くなる→歩けなくなる→筋力弱るわ骨ももろくなるわ生活がままならなくなる→抑うつ状態・認知機能低下が続く、というスパイラルが恐ろしいですからね。こういう身体に負担のない治療法が見出されることは、人が最後まで自分の家で生活するための希望なのです。
広島大最近臨床研究分野で強すぎますね。