福島県立大野病院(福島県大熊町)の産婦人科医(39)が帝王切開手術で女性(当時29歳)を失血死させたとして、業務上過失致死罪などで起訴された事件を巡り、日本医学会(高久史麿会長)は6日、「医師不足や地域医療体制の不備がもたらした不可抗力的事例で、結果責任だけで犯罪行為とするのは好ましくない」との声明を発表した。
声明文では、「たまたま重い合併症や死亡事例に遭っただけで逮捕されるのでは、必要な医療は提供できない」として、「逮捕は医療を委縮させる。事故の多い診療科が敬遠され、医師が偏在化する」と訴えている。
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まあ、視点の違いにもよりますが、この医師会の主張は正論だと思います。深刻な医師不足で、ミスを起こす可能性が増えているのを見過ごしているのが今の社会です。医者が悪いというより、ミスを起こす環境を何とかしない社会がおかしいと思います。そして産婦人科の場合、必ずしもミスでなくとも事故は起こるものです。それで訴訟や逮捕をされてしまっては、より産婦人科を嫌い、医師の不足は加速するという悪循環に陥るのではないでしょうか。
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