子どもの頃に虐待されたり、虐待の場面を目撃すると、脳の構造が変化し、その後の人生でうつ病を患ったり、薬物を乱用する恐れが出てくるとの論文が、1日の英学術誌「Neuropsychopharmacology(神経精神薬理学)」に掲載された。
ホアン氏がAFPに語ったところによると、MRI(磁気共鳴映像法)を利用し、幼児期の虐待を経験している青年の脳を調べたところ、神経繊維の束からなる脳の白質の特定の場所で、微細な構造の乱れが確認された。
調査は10歳前に肉体的もしくは性的に虐待されたか、6か月間以上家庭内暴力を目撃した経験を持つ青年19人のグループと、こうした経験がない青年13人のグループを、半年ごとに最大5年間比較対照する方法で行われた。虐待被害にあったグループは平均16歳の調査開始当時、肉体も精神も共に健康で、アルコールや薬物への依存も見られなかった。
その後、虐待被害者グループの19人中5人がうつ病を発症した一方、虐待被害のないグループの発症者は1人にとどまった。薬物依存症についても、虐待被害者グループの4人に対し、虐待被害のないグループはわずか1人。さらに両方に当てはまった者は虐待被害者グループから2人出た。幼児期に虐待の被害にあった青年と後年うつ病を発症した青年、双方の脳を調べたところ、白質の効率性を示すFA値が著しく低かったという。
へぇ…。そうなんすか。んー。やっぱり脳のダメージが、伝達物質とかにも影響してくるのかねぇ。
虐待とは無縁の世界に住んでるかと思ったけど、日本もそんなことはないんだよねぇ。そのへんを認識しないといけないね。