三菱商事と聖マリアンナ医科大学は27日、代表的なナノテク材料であるフラーレン(球状炭素分子)に関節の変形を抑える効果があることを動物実験で確かめたと発表した。ひじやひざが痛み動かしにくくなる「変形性関節症」の治療薬に有望とみており、副作用の有無など安全性を確かめたうえで、1―3年後に臨床試験を目指すという。
変形性関節症の患者のように関節が変形するウサギにフラーレンの水溶液を週1回注射した。注射しなかったウサギと比べると8週目では関節の変形が半分以下に抑えられた。変形性関節症は中高年が発症しやすい病気で、国内の患者は1000万人とされる。
最近の研究では、関節に負担がかかると生じる活性酸素が病気の一因とされる。フラーレンはこの活性酸素を取り除く効果がビタミンCなどの他の抗酸化物質よりも高いという。
三菱商事子会社の「ビタミンC60バイオリサーチ」(東京・中央)がフラーレンを化粧品原料として商品化している。
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フラーレンというのは、炭素の同位体です。高校の化学の教科書に載ってたりしてるのではないでしょうか。十数年前からブームが続いてますね。C60、つまり炭素原子を60個用いた形をしており、その形はサッカーボールと一緒です。
しかしそんなフラーレンが活性酵素を取り除くとはねぇ…。どういったメカニズムなのか気になります。
参考:フラーレンの世界