2006年12月02日

前立腺がんになったときは、あわてないことが最も大切

「あわてない」のが一番大切

 生活様式の欧米化で、前立腺がんがとても増えました。高齢者には、前立腺の潜在がん(精密検査で初めて見つかる無症状のがん)も驚くほどたくさんあり、長生きするほどに、前立腺がんの発生率は高まります。

 しかし、多くの前立腺がんはゆっくりとしか増大しません。だから、積極的な治療をしなくても、天寿を全うできる患者さんが、かなりいます。実際、根治手術を行うか、定期検査をする経過観察だけにとどめるか、臨床試験で比べても、長期生存率に大きな差はでていません。

 だから、前立腺がんだと診断されたときに、一番大切なのは「あわてない」ことです。

 もちろん、前立腺がんで命を落とす方もおられますから、「ほうっておいてよい」ということではありません。経過観察を主体とするか、積極的に治療をするか、治療するなら、どんな治療法を選ぶのか、じっくりと考える必要があります。

 何よりも重要なのは、年齢と身体の状態です。高齢や前立腺以外の持病で、すでに体調が思わしくない方には、治療の負担が重すぎるかもしれません。それなら、できるだけ「そっとしておく」のが得策でしょう。

 次に重要なのは、細胞検査における「がんの顔つき(たちの悪さ)」や、複数回の血液検査におけるPSA値の上昇速度などです。がんのたちが悪く、比較的進行が早そうであれば、積極的な治療を考えたいですし、のんびりした「おとなしいがん」だと思われるなら、経過観察も十分に選択肢になります。

 自分だけで判断するのは、なかなか難しいでしょうから、信頼できて、説明のわかりやすい主治医と出会うことが、賢い患者になる第一歩といえます。

 さて、治療を受ける場合はどうするか。「ごく初期のがん」なら、通常の放射線治療、小さな放射線物質を埋め込む小線源治療、手術のいずれでも、治る率は同じくらいです。どの方法を選んでもよいと思います。ただし、厄介な副作用の確率を下げるため、治療担当者の実績を確認して、納得できる医師のもとで治療を受けましょう。

 「もう少し進んだがん」なら、通常の放射線治療が基本です。手術や小線源治療を受けても、結局「念のため通常の放射線もやっておこう」と言われてしまう可能性が大。これでは肩すかしです。副作用を減らす意味でも、体の外からの通常の放射線だけにした方がよいと思います。この場合、ホルモン療法を併用すると、がん制御の可能性が高くなると思われます。

 「すでに他の臓器への遠隔転移あり」なら、ホルモン療法が基本で、無理な治療をしないのが原則です。病気とうまくつきあい、無病息災ならぬ一病息災を目指してください。

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 昔からの先入観で、がんになったらすぐに死ぬとか、全て取り切らないと助からないとか、未だにあると思います。私も正直なところそういうイメージはありますね。

 ですが実際には、そんなことはありません。勿論そういうがんもあるわけですが、むしろそういう癌のほうがレアなケースかもしれません。

 全て取る事ができないから症状のでないようにがんと「うまく付き合っていく」ことならできるかもしれません。体の中には確かに癌があり、成長もしているのですが、その成長スピードを遅らせたり、癌そのものを「縮小」することはできるのです。

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posted by さじ at 23:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん
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