注射針に付着した黄色ぶどう球菌が原因で両手足がまひしたとして、新潟県糸魚川市内の無職男性(63)が富山市の富山大(西頭徳三学長)を相手取り、約1億1000万円の損害賠償を求める訴訟を新潟地裁高田支部に起こしたことが、28日分かった。
訴状によると、男性は03年11月、左肩が上がらない不調を訴え、旧富山医科薬科大付属病院(現・富山大付属病院)で、けい椎などにX線検査用の造影剤を注入する注射を受けた。数日後、両手足がまひしたため、同病院で手術したところ、けい椎周辺が化のうし、うみの中から同菌が見つかった。菌は注射針に付着していたとみられる。
04年2月、担当医が男性の妻に口頭で事情を説明した。男性は入退院を繰り返したが、同年10月、自力で歩行や食事を取ることができなくなったという。
今回の訴訟について富山大付属病院管理課の担当者は「訴状の内容を検討しており、現時点でのコメントは控えたい」と語った。
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これは…難しいところですねぇ。注射器に何で黄色ブドウ球菌がついていたのか、という点。どこにでもいる菌ですが、まさか針を不衛生な場所においておいたとか、そんなことはしていないと思います。医療ミスなのかどうかの決め手は、その針は本当に安全だったのか、という所に尽きますね。
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