経口投与を繰り返すと着実にエイズに対する免疫力が高まる新しいエイズワクチンの開発に、順天堂大や近畿大などの共同研究グループがマウスを使った実験で成功した。
よく効くエイズワクチンの開発は世界的な課題で、将来の臨床応用が期待される。30日から東京・千代田区で始まる日本エイズ学会で発表する。
このワクチンは、天然痘の予防接種に使われていた安全な種痘ウイルスに、エイズウイルスの遺伝子の一部を組み込んだもの。投与するとエイズウイルスのたんぱく質が作られ、それをもとにエイズウイルスへの免疫ができる。
エイズウイルスは増殖時に変異しやすいため、それに対抗できる免疫を複数回の投与でつけることが望ましいが、これまでの研究では、1〜2回投与すると種痘ウイルスに対する免疫ができてしまい、エイズウイルスに対するワクチン機能が低下する欠点があった。
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なるほど。少しずつエイズウイルスたんぱくに対する抗体を作り続けていくから、免疫力は着実に高まる、ということでしょうか。これで根治できるんでしょうかね?変異に対抗できるのかどうかも難しいところですが、なにぶん情報がないもので。
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