小中学校の給食が原因の食物アレルギー事故が年300件以上起きていることが、国立病院機構相模原病院(神奈川県相模原市)と全国学校栄養士協議会(東京)が実施した初の全国調査で明らかになった。
死亡例はなかったが、発症した児童・生徒の4・7%が入院したほか、59%が医療機関を受診しており、給食における食物アレルギー対策の重要性が浮き彫りになった。同協議会は食物アレルギーの子供に対する給食の出し方などをまとめた対応の手引を来年度中に作成することを決めた。
調査は2002〜03年度の2年間の事故について、全国の給食調理場を対象に実施。02年度は全体の約7割に相当する1万190施設、03年度は9018施設から回答があった。
集計の結果、2年間で637件の食物アレルギー事故が発生していた。夏休みなど長期休暇を除くと、1日1・5件以上の頻度で起きていることになる。
原因食物は、果物類が20・3%で最も多く、7割がキウイ。エビなどの甲殻類が18・8%、乳製品11・9%と続いた。症状はじんましんなどの皮膚の異常が68・4%と最多で、呼吸困難などで命にかかわることもある「アナフィラキシーショック」が7・2%に現れた。
原因が判明した436件のうち、アレルギーを起こす食材が誤って混入していた例が142件(32・6%)、原因食材の除去対策をしていない例も39件(8・9%)あり、調理現場では十分な対策が講じられていないようだ。
同病院小児科の今井孝成医師(小児アレルギー)は「原因が判明した事故の約6割は、食物アレルギーと診断されたことのなかった子供が発症している。こうしたケースは事前に予測できない。危険性について各学校に周知徹底を図る必要がある」と訴えている。
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これは家庭だけの問題ではないので、早急に対策すべきですね。学校給食はバラエティに富んだメニューですので、使われる食材も多岐に渡ります。ですので家庭では分からなかったアレルギーが見つかるかもしれないんです。
意外と知られてないのがエビやカニなどのアレルギーですかね。ピーナッツや蕎麦などは結構メジャーだと思いますが。大事なのは、未然に防ぐことです。そのためには、家庭で分かるように使用食材の一覧表を細かく記述することでしょう。親が分かっていれば教師を通じて食べさせないこともできるわけです。
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