厚生労働省に16日入った連絡によると、京都市内の60代の男性が狂犬病を発症した。男性はフィリピンで犬にかまれて感染、帰国後発症したという。国内での感染例は1950年代を最後になく、海外で感染した日本人が帰国後発症したのは、1970年にネパールから帰った男性以来。
厚労省によると、京都市の男性は11月1日に帰国。9日から風邪のような症状を訴え、13日に幻覚症状が現れて入院し、16日に狂犬病と確認され重体。
狂犬病は、ウイルスに感染した犬や猫などの哺乳類にかまれることで人間に感染、発症すると錯乱などの症状を起こし、死亡率も高い。世界では毎年3万−5万人が死亡している。
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狂犬病ウイルスは、犬やコウモリなどに噛まれることで感染します。もし発症してしまえば致死率はほぼ100%という脅威のウイルスです。日本では狂犬病予防法などにより、犬に狂犬病ワクチンを投与することを義務づけたところ、感染することはなくなりました。ですがこれは日本が徹底しているためであり、東南アジアでは未だに多くの人が狂犬病ウイルスで亡くなっています。
海外で動物に噛まれた場合は、すぐに医療機関へ。適切な処置をほどこせば発症しないでしょう。
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狂犬病の男性が死亡=フィリピンでかまれ感染−京都
京都市保健福祉局は17日、フィリピンで犬にかまれ狂犬病を発症し重体となっていた京都市在住の60代男性が同日未明、死亡したと発表した。