2012年06月19日

子供の熱性けいれんについて、正しい対処法について知っておこう。

小児熱性けいれんでのダイアップ坐剤 「単純型なら使用」4割 医師調査

 熱性けいれんを起こした小児に対する投与で賛否のあるダイアップ坐剤(一般名:ジアゼパム坐剤)の使用について、医師限定コミュニティサイト「MedPeer」を運営するメドピアはこのほど、会員医師を対象に意見を聞いた。501件の回答が寄せられ、「単純型熱性けいれんであれば使用する」とする医師は約4割だった。その中には再発を懸念し積極的に使用する医師がいる一方で、「家族が希望すれば」と消極的な医師もみられた。

 同サイトによると、ダイアップの使用により、けいれんを起こしやすくなった、意識状態の評価が難しくなるとの意見もある。そこで、調査を行うことになった。

 単純型であれば使用するとした医師は42.7%。この中には、再発もなく、意識評価に困ったことがなく全例に使用しているケースや再発を懸念して使用するとする医師がいる一方で、「けいれんが既に止まっていれば、それ以上抗けいれん剤を使う必要はないという考えを聞いてから、使わなくなった」「何もしていないと、クレームを言う親が多い。親を納得させるためには、ある程度は仕方がないと思っている」といった消極的な見解を示す医師もいる。

「再発、初発などで使い分けている」とする医師も35.9%いた。初発は使用しつつ原因検索をし、再発した場合は専門的な検査をしたりするといったもの。また、「病院到着時には治まっていることが多く、ダイアップの使用対象ではないと思う。その後状況で『単純性』か『複雑性』かが決まるため、なおさらむやみな使用は避けるべき」との意見もあった。



 熱性けいれんは、子供にはまぁ多い病態なんで、普通ならそのー、何もしなくてへっちゃらです。でも親御さんからすると、自分の子供が痙攣!?なんて思っちゃうんで、過剰な医療を期待しちゃうんでしょうね。

 以下に熱性けいれんについて書いたんで見ておいて下さい。大事なのは、痙攣がどれだけ続いたか、という時間だったりするんで、慌てず時間だけはちゃんと計るようにして下さい。




★熱性痙攣について覚えておくべき知識

・好発年齢は? → 6ヶ月〜6歳(6〜6と覚える)
・好発時間は? → 午後6〜12時に多い。季節は1月に多い(インフルエンザが多いし)
・基本的には良性疾患。
・子供の2〜5%に起こる(小児の救急疾患の中で最多)




★問診

・発熱の有無
・嘔吐、下痢はあったか。
・★けいれん直前に目が合っていたか、声を出したりしゃべったりしていたか、おもちゃであそんでいたか




★親への説明で一番大事なこと → 親をびびらせないこと!

・発熱した日に多い
・家族発症が多い
・通常痙攣は1〜2分で治まる
・脳の異常はめったにない。
・てんかんになるのはまれ
・熱性けいれんで死亡することはない




★再発時のアドバイス

「痙攣を観察して部位や持続時間をみてください。
5分以上痙攣が続いたら救急車を呼んでください。」

「熱性痙攣の1/3が再発します!」




★痙攣の中で再発しやすいタイプはどんなの?

・複雑性
・複数回痙攣するとき
・Low grade fever:低い発熱で発症した場合
・1歳以下で初発した場合
・家族歴がある場合
・痙攣が5分以上ある場合




★検査はどこまで必要か?

ガイドライン上は・・・
・1歳以下は腰椎穿刺をする
・12〜18ヶ月は腰椎穿刺を「考慮」する程度。

とはいっても、まずは良性疾患であることを強調することが大事。




★画像診断、検査のしすぎに注意しよう。

・2歳で、初発で、痙攣は1分以内で、めちゃくちゃ元気で、7月なら、、、血液検査すらしなくていいんじゃないか。




★初発の単純性熱性痙攣にはルーチン検査は不要!

・痙攣後のもうろう状態が遷延化したら・・・必ず血糖をはかる!
・無熱性痙攣なら検査する(低ナトリウム血症などがみつかることもあるから)
・熱性痙攣と通常の発熱では菌血症の率は変わらない。(血液培養も選択的に行う)




★では、いつ腰椎穿刺をすべきか?

・熱性けいれんで髄膜炎を発症している場合は、1〜5%
・つまり、元気ならいらない。
・痙攣後、意識障害が遷延していたら腰椎穿刺は有用。

(適応:複雑性痙攣+意識障害遷延、痙攣持続延長、部分発作 髄膜刺激症状、ショック、傾眠傾向)




★では、複雑性なのは??

・痙攣が15分以上続く
・断続的なら30分を超える
・24時間以内に2回以上の痙攣
・局所性(部分発作・片側だけ)
・神経学的基礎疾患がある




★複雑性痙攣は怖い!小児科にコンサルトすべき!

親へのアドバイス「痙攣が起こったらきちんと時間をみてくださいね」

Question:CTは必要か?

→初発の複雑性熱性痙攣であっても神経学的局在所見や特別な基礎疾患がなければ画像診断は不要
 再発例、重大な基礎疾患、身体所見が疑われる場合に初めて必要。




★目の前で痙攣になったらどう止める?

→ジアゼパム0.5mg/kgを静注 0.5mg/kg 直腸内注入

・直腸挿入が難しいとき・・・ミダゾラム 鼻腔から投与 0.2mg/kg

・無効ならフェニトイン18mg/kgを20分かけて静注 ECGモニター、挿管準備




★発熱時の応急ジアゼパムが必要なときって?

・15〜20分以上の遷延発作のとき
・短期間で発作が頻発するとき(半日に2回以上、半年に3回以上)




★ジアゼパム座薬と解熱剤座薬を同時に使うと吸収阻害があるので30分以上間隔をあけること!




★熱性けいれんの予防・・・よほどじゃないとしない。

・解熱剤は熱性痙攣の予防にはならない。

・抗けいれん薬は有効だが頻回の痙攣や持続時間の長い場合に限るべき(抗けいれん薬を使うとぐったりしてしまうしね。)




★まとめ★

・単純性熱性痙攣は良性疾患です。

・単純性熱性痙攣は正しく対処すれば怖くない!


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posted by さじ at 03:20 | Comment(0) | 小児
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