目元を彩るメークとして女性に人気の「まつ毛エクステンション」で、目の炎症などの被害が後を絶たず、業界団体や国が安全対策に苦心している。人工毛を接着剤でまつ毛に貼り付けるデリケートな施術で美容師免許が必要だが、無資格が横行するほか、美容師の技術不足も背景にあるという。専門サロンは全国に1万店以上あり、業界団体は、技術水準の向上を目的に、専門資格の新設を国に要望した。
「数日間はまぶたが腫れてヒリヒリした」。大阪市中央区の会社員Oさん(29)は約3年前、市内の専門サロンで施術を受けた際、接着剤のアレルギー症状が出たという。それでも店を変え、今も3週間に1度は通う。「リスクがあるのはわかっているが、つけまつ毛より自然な感じで朝の化粧も楽。やめられない」。
国民生活センターには「角膜が傷ついた」などの相談が毎年90件前後あり、「潜在的な被害はもっと多いはず」(同センター)。各地で美容師法違反(無免許営業)容疑による摘発も相次ぐ。
業界団体などによると、美容師の養成課程でほとんど指導されず、美容師の国家試験で過去の出題例はない。大半の美容専門学校で使われる教科書にも今春発行で2ページ登場しただけ。免許取得後に講習会などで学ぶが、指導内容にばらつきがあり、見よう見まねの美容師もいるという。
こうしたことから、厚生労働省は昨秋から有識者や業界団体などによる検討会で議論。一般社団法人「NEA日本まつげエクステ協会」(大阪市中央区)は今年3月、検討会の中で、「美容師とは別の資格を」と同省に要望した。同協会を含む業界9団体は昨年12月、施術方法や安全衛生の統一基準を策定するための組織を発足し、自主規制にも動き始めている。
日本眼科医会の福下公子副会長は「医師としては施術自体に反対。ただ、広く浸透しており、行政が安全の仕組み作りを主導すべきだ。消費者も危険性を認識してほしい」と指摘する。
同省生活衛生課は「美容師法に基づき美容師が施術する方針に現段階で変更はない。検討会で各方面から意見を聞き、今後の対策を決めたい」としている。
確かに。美容師がやっていいこととしては過剰かもしれんね。
何らかの資格にしないといけないだろうなぁ。医師でなくていいだろうけど、失敗したら目に障害が出るもんね。でも女性にとっては、確かにつけまつげとか塗るやつとかより、見た目が自然でいいですもんね、面倒でないし。