2006年11月14日

よく運動する人は加齢性黄斑変性のリスクが減少する

運動で加齢性の眼疾患リスクが軽減

 よく運動をする人は、加齢性黄斑変性(AMD)と呼ばれる眼疾患の重症型発症リスクが低いという報告が、医学誌「British Journal of Ophthalmology」オンライン版に10月31日掲載された。

 AMDは、眼球の奥にある黄斑の視覚細胞が機能しなくなる疾患。滲出型と萎縮型の2種類があり、滲出型の方が失明の原因になることが多い。

 米ウィスコンシン大学医学公衆衛生学部のMichael Knudtson氏らは、1988年よりBeaver Dam(ウィスコンシン州)に住む43〜86歳の男女約3,900人を対象として調査を行なった。被験者に眼科検診を実施し、運動量について尋ね、その後、5年ごとに15年間追跡した。被験者の4人に1人は、運動を取り入れた生活を続けており、ほぼ4人に1人が1日6階分以上、階段を上っており、約8人に1人が1日に12区画以上の距離を歩いていた。運動をよくする人は、運動しない人に比べ、滲出型AMDの発症リスクが70%低く、定期的に歩いている人では30%低かったという。

 Knudtson氏によると、この結果は食事など他の因子による可能性もあるという。しかし、運動によって炎症が軽減することが知られており、AMDでもこの作用が働いていると考えることもできる。また、運動をよくする人は身体年齢が若い傾向があり、AMDが加齢との関係が密接であることから、この点も重要であるという。ただしKnudtson氏は、結果の解釈には慎重な姿勢で、因果関係については何ら裏付けがないとしている。

 米ニュージャージー医科歯科大学眼科視覚科学研究所のMarco Zarbin博士は、運動がAMD罹患リスクそのものに影響しているのではなく、AMDのもたらす合併症リスクに影響しているとの見解だが、今回の結果が別の研究でも裏付けられれば、禁煙に次いで行動面での2番目のリスク軽減因子となり、重要な知見となると述べている。

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 運動は、老後の健康を維持できるかどうかを決める重要な因子です。その働きの1つが、この加齢性黄斑変性のリスク軽減を担っているという点です。

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posted by さじ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 眼科
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