2006年11月12日

種子を埋め込んで自分の細胞に覆われた人工心臓弁を作ろう

体内に鋳型、拒絶反応ない人工心臓弁作る 国循など実験

 背中にシリコン製の「種子」を埋め込み、自分の細胞に覆われた人工の心臓弁をつくることに国立循環器病センターと京都府立医大のグループが動物実験で成功した。米シカゴで12日から始まる米心臓協会の学術集会で発表する。生体になじみ、拒絶反応が起きないヒト向けの人工の心臓弁への応用が期待される。今後、動物に移植する実験をする。

 国内では心臓弁膜症などの患者に対し、人工の心臓弁を植え付ける手術が、年間1万件以上実施されている。現在は、金属などでできた機械弁や、ウシやブタの心臓を材料にした生体弁が使われている。しかし、機械弁の場合、患者は血液が固まらない薬を飲み続けなければならず、生体弁も20年程度で寿命が来る。実験はこうした欠点を補う人工の心臓弁をつくろうというものだ。

 シリコンとポリウレタン製の「種子」をイヌ(弁の直径5センチ)とウサギ(同2センチ)の背中の皮膚の中に埋め込む。「種子」は1カ月ほどで、自然の修復作用でコラーゲンやコラーゲンを作り出す細胞で覆われる。約1カ月後に取り出して、弁としての機能や強度を確かめたところ、血液の逆流や漏れはほとんど起きておらず、弁の劣化もなかったという

 強度は生体弁の6〜8割だが、同センター研究所生体工学部の中山泰秀室長は「患部に定着すれば実用に耐えうる」と話している。

 中山さんらは、「種子」を体内に埋めて自分の組織に覆わせる同じ方法で、直径2ミリ程度の微細な血管をつくり、臨床研究の準備も進めている。

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 今現在主流となる治療は、記事中にも出てきている「機械弁」と「生体弁」です。どちらも、患者のQOLを下げるには充分すぎるほどのリスクがあります。

 そこで今回の、人工弁です。自分の組織でコーティーングするので生体弁のような拒否反応も機械弁のようなわずらわしさもなくなります。これが成功すれば画期的発明ですが、果たして。


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posted by さじ at 23:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 循環
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