副腎から分泌されるホルモンの一種「デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)」の血中濃度が高い男性ほど死亡率が低く、濃度が寿命を左右するとの疫学研究の結果を、今泉勉・久留米大医学部教授(心臓・血管内科)らのグループがまとめた。
940人を約27年追跡した研究で、これだけ長期にわたるものは世界的にも例がないという。今月中旬に開かれる米心臓病学会で発表する。
研究グループは福岡県・旧田主丸町(現久留米市)で1978−79年にかけて行われた住民検診で、男性396人、女性544人の血中濃度を測定。昨年末、同じ人たちについて生死や死亡時期、死因を調査した。
男性は約8割の生死が判明し、住民検診時の血中濃度を「高」「中」「低」の3グループに分けて比較したところ、「高」のグループは「低」に比べ死亡率が約8割低かった。女性は女性ホルモンの影響などがあり、濃度と寿命との関連は認められなかった。
研究グループの榎本美佳助手は「成人男性の血中濃度を測定すれば、寿命の概数を算出することも可能になる」と話している。欧米ではDHEAが「若返りの薬」としてもてはやされ、補充療法なども行われているという。
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DHEAとはまた随分マニアックなホルモンが出てきましたねぇ。男性ホルモンとして、テストステロンやアンドロゲンは有名だと思います。DHEAはその仲間みたいなものです。簡単に言ってしまえば完成体の一個前ですかね。
欧米では抗うつ効果や、EDの治療、エネルギー活性剤として人気のようですが、性ホルモンのサプリメントなど恐ろしくて使えません。まあアメリカはバカスカ成長ホルモンを打つような国なので……。ホルモンってのは身体を平常に保っているわけですから、そこに強力な性ホルモンなんかをブチ込んで良いものかどうか。未だに「作用の全てが解明されたわけではない」のですから、今は使用しないほうが無難だと思います。自己責任でどうぞ。
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