人間の記憶における最も大きな虚偽は、それが偽の記憶であっても真実のように感じられてしまうということだ。われわれの記憶は、過去を切り取ったスナップショットのように見えるが、実際には想起するたびに常に書き換えが行われていく、事実とは異なるストーリーの集合なのだ。
[冤罪問題に取り組む非営利国際的組織である]『イノセンス・プロジェクト』によると、後に覆される有罪判決の約75%は、誤った目撃証言に基づいて下されているという。
偽証は重罪だが、事実と異なる目撃証言の大多数は、故意や意図的なものではない。過去の記憶を呼び起こすという行為そのものが記憶を変化させることが、明らかになっている。われわれの記憶は常に変化しており、過去の出来事の詳細は、現在の心情や知識によってゆがめられているのだ。ある出来事を思い出せば思い出すほど、その記憶の信頼性は低くなっていく。
忘れる、とはちょっと違うんですよねぇ。ぼやーっと覚えていて、ふとした拍子に思い出そうとして、それがなかなかうまく出来ないときに、都合のいいように作ってしまうんですねぇ。
普段だったらちょっとした物忘れ程度でいいんでしょうけれど、こういう裁判やら警察関連だと、何か有益なこと言わないと!って思っちゃうんでしょうかね。