2012年04月21日

心臓細胞を培養してカテーテルで戻し心筋作用を増強する

心臓再生治療、乳幼児ら6人成功…岡山大学

 生まれつき重い心臓病を持つ子どもへの心臓の幹細胞移植に、岡山大学病院新医療研究開発センターの王英正教授(心筋再生医学)らのグループが成功した。

 既に6人で心臓機能の向上を確認、5月にも厚生労働省に高度医療の承認を求めて申請する。子どもの心臓移植が進まない中、新しい治療法として注目される。

 全身へ血液を送る左心室が小さい「左心低形成症候群」が対象で、患者の心臓から幹細胞を取り出して培養後、カテーテルで戻して心筋を増強する。自分の細胞を使うため、心臓移植のような拒絶反応もなく、手術の負担も軽いとされる。

 王教授らは、2010〜11年、中国地方在住の女児(当時1歳)に、18歳未満の子どもとしては初めて治療を実施、11年5月の検査で、心臓のポンプ機能が約10%アップしたことを確認した。

 その後、同じ病気の子ども6人(5か月〜3歳10か月)に実施。このうち、手術後3か月が経過した5人への超音波検査で、血液を送り出す心臓のポンプ機能が最大23%向上し、心筋が増えたことを確認した。

 王教授らは学内の倫理委員会に諮った後、7人目の結果が出る5月中旬にも厚労省に申請。認められ次第、2年かけて乳幼児40人に幹細胞移植を行う計画だ。



 培養して、拍動する作用のある細胞を、カテーテルで戻す。素晴らしい案ですね。前は大動脈にシート状にしてくるめば心臓の動きをサポートできるのでは、という研究を紹介したことがありましたけれど、こちらの手法が先の実用化されるとは。でも全身管理する上でとても有用になりそう。簡便そうですし。


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posted by さじ at 08:57 | Comment(0) | 循環
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