福島県のいわき市立総合磐城共立病院に頭を強く打って運ばれた30代男性が27日夜、臓器移植法に基づいて脳死と判定された。臓器提供の意思が示されており、28日午後から心臓などが摘出され、移植される予定。97年の同法施行後、49例目の脳死判定で、臓器提供は48例目。
日本臓器移植ネットワークによると、心臓が大阪大で50代男性に、肺が福岡大で30代男性に、肝臓が名古屋大で40代男性に、膵臓と腎臓の一つは九州大で40代女性に、もう一つは福島県立医大で50代男性に、小腸が東北大で20代男性にそれぞれ移植される予定。福岡大での脳死移植は初めて。
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あと2ヶ月ほどで年が明けようとしています。2006年、脳死による臓器移植は増加しましたが、まだ49例目。1997年から数えて、49例です。来年はもっと加速するのでしょうか。正直現場は、混乱しているというか、脳死による厄介ごとに関わりたくないという感じなのでしょうか。提供の意思が国民の間で広がっているというのもあると思います。政治家が臓器移植を真剣に議論していないというのもあります。日本国民全体の責任で、1人の命が今も失われようとしているのです。
意志を表明するということは難しいことではありません。意志を表明しないということはすなわち「考えていない」ということであり、それは怠慢に他ならないと感じます。死後の自身の肉体をどうするのか、成人なら誰でも考えなければならない問題(そして『解決』すべき問題)だと思います。
そして注目の肺移植、今回は福岡大学だそうですが、是非とも成功させてもらいたいものです。
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