2006年10月19日

分娩中の脳出血を、18病院が受け入れ拒否して死亡。

分べん中意識不明:18病院が受け入れ拒否…出産…死亡

 奈良県大淀町立大淀病院で今年8月、分べん中に意識不明に陥った妊婦に対し、受け入れを打診された18病院が拒否し、妊婦は6時間後にようやく約60キロ離れた国立循環器病センター(大阪府吹田市)に収容されたことが分かった。脳内出血と帝王切開の手術をほぼ同時に受け男児を出産したが、妊婦は約1週間後に死亡した。遺族は「意識不明になってから長時間放置され、死亡につながった」と態勢の不備や病院の対応を批判。大淀病院側は「できるだけのことはやった」としている。

 妊婦は同県五条市に住んでいた高崎実香さん(32)。遺族や病院関係者によると、出産予定日を過ぎた妊娠41週の8月7日午前、大淀病院に入院した。8日午前0時ごろ、頭痛を訴えて約15分後に意識不明に陥った。

 産科担当医は急変から約1時間45分後、同県内で危険度の高い母子の治療や搬送先を照会する拠点の同県立医科大学付属病院(橿原市)に受け入れを打診したが、同病院は「母体治療のベッドが満床」と断った。

 その後、同病院産科当直医が午前2時半ごろ、もう一つの拠点施設である県立奈良病院(奈良市)に受け入れを要請。しかし奈良病院も新生児の集中治療病床の満床を理由に、応じなかった。

 医大病院は、当直医4人のうち2人が通常勤務をしながら大阪府を中心に電話で搬送先を探したがなかなか決まらず、午前4時半ごろになって19カ所目の国立循環器病センターに決まったという。高崎さんは約1時間かけて救急車で運ばれ、同センターに午前6時ごろ到着。同センターで脳内出血と診断され、緊急手術と帝王切開を実施、男児を出産した。高崎さんは同月16日に死亡した。

 大淀病院はこれまでに2度、高崎さんの遺族に状況を説明した。それによると、産科担当医は入院後に陣痛促進剤を投与。容体急変の後、妊娠中毒症の妊婦が分べん中にけいれんを起こす「子癇発作」と判断し、けいれんを和らげる薬を投与した。この日当直の内科医が脳に異状が起きた疑いを指摘し、CT(コンピューター断層撮影)の必要性を主張したが、産科医は受け入れなかったという。

 緊急治療が必要な母子について、厚生労働省は来年度中に都道府県単位で総合周産期母子医療センターを指定するよう通知したが、奈良など8県が未整備で、母体の県外搬送が常態化している。

 大淀病院の原育史院長は「脳内出血の疑いも検討したが、もし出血が判明してもうちでは対応しようがなく、診断と治療を対応可能な病院に依頼して、受け入れ連絡を待っていた」と話した。

 一方、高崎さんの遺族は「大淀病院は、総合病院として脳外科を備えながら専門医に連絡すら取っていない。適切な処置ができていれば助かったはずだ」と話している。

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 なんだ…大淀病院、脳外あるんだ…。じゃあ言い訳のしようがないかもなぁ。出血が判明したのなら、産婦人科では無理かもしれないけど、「うち(大淀病院)」なら脳外で対応できるじゃん。

 内科医の指示に従ってCTをとっていればまた違ったかもしれませんね。子癇というのは妊娠中毒症によって起こる痙攣のことでして、痙攣が脳出血によって起こったものならば子癇とは言いません。陣痛促進剤による出血なのかどうかは分からないので何とも言えませんが。

 奈良県立医科大学付属病院にはちょっと失望というか。まあ満床だったなら仕方ないことだけど、救急設備の整っている大学病院の救急科には恐らく私と同じように期待している人が多いはずです。少なくとも近隣の住人は。まず電話を入れた先が奈良県立医大病院というのは正しい選択だったと思います。そこから命のバトンは転がっていきました。リスクとか金銭面とかいろいろ考えちゃったのかもしれないですが、採算度外視で頑張ってほしかった。

参考:奈良医大救急科(高度救命救急センター)のHP


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posted by さじ at 02:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS
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