2006年10月19日

男性にも、強迫的に買い物をしてしまう状況に陥る

男性も“強迫性買物”に陥る

 米国成人の20人に1人が買物を止められない、いわゆる“買物依存症”的状況にあるといわれるが、これは女性に限られたものではなく男性もこの「強迫性買物 (購入)compulsive buying」を患っていることが、米スタンフォード大学(カリフォルニア州)心理学名誉教授のLorrin Koran博士らの研究で明らかになった。研究では、男性は精神疾患で治療を求めるのを「男らしくない」と考え、問題を認めたがらないとしている。

 同博士によると、強迫性買物とは、単に「時々派手に買って後悔する」のではなく、物を買いたい衝動が常にある状態をいい、多くの場合、買物時間が仕事や家族との時間を徐々に奪うようになる。患者は、買物中は高揚しているが、それが後に後悔と苦悩に変わる。根本原因は不明だが、英サセックス大学心理学のHelga Dittmar氏は、物質に対する高い価値観と自己像の希薄さの2つの危険因子を挙げ、「物を購入することが自己改善への道」と見なす傾向があると述べている。

 Koran博士らは、成人2,500人以上への電話調査を実施し、被験者のデータを標準的なスクリーニングツールである「強迫性購入評価法」を用いて検討した。その結果、5.8%が強迫性購入の領域に入り、男女別では、女性6%、男性5.5%とその差はわずかであることが明らかになった。また強迫性購入者はそうでない者に比べ年齢が若く、年収は5万ドル(約590万円)に満たなかった。男性で見られる特徴は、カメラ、CD、書籍、工具など技術系の製品を求め、病的収集がより顕著で、オークションに熱中しやすいこと。

 このような患者は、結局は大きな借財を抱え、後悔と恥辱に埋もれることになり、また自殺リスクに結びつくことも指摘されている。こうしたことから、両氏は「強迫性購入」を心理学的・精神医学的治療法の標準ガイドブック「Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders」(精神疾患の診断・統計マニュアル)の改訂版に正式に含めるよう主張している。

 Koran博士は「抗精神病薬や精神療法などの効果的な治療法が存在しており、患者自身が進んで治療を求めることが重要」と述べている。今回の研究結果は、米医学誌「American Journal of Psychiatry」10月号に掲載されている。

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 自分の感情や対人関係の不安を、自分の所持している「モノ」の価値に置き換える人が増えているようです。周囲にいませんか?「モノ」の自慢ばかりしている人。その人たちは決して精神疾患を抱えているというわけではありませんが、自身の心に何かしらのゆがみ、不安などがあって、そういった行い(モノを購入するなど)をしている可能性があるぞ、と。

 私にはうまくまとめることができませんので、大平健氏の名著「豊かさの精神病理」をご覧下さい。読みやすいですし非常に面白いですよ。

関連:医学処 強迫性障害をカミングアウトしたベッカム


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posted by さじ at 01:09 | Comment(1) | TrackBack(0) | 精神
この記事へのコメント
こんばんはー。わざわざコメントまで、ありがとうございます!とっても嬉しいです。これからも頑張りますのでどうぞ宜しくお願いします。
Posted by さじ at 2006年10月22日 23:18
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