視野や視力が悪化していく難病「網膜色素変性症」の日本人の患者では、7人に1人に相当する高頻度で特定の遺伝子に異常があることを、国立成育医療研究センター(東京都)と浜松医科大の研究チームが発見し、2日付の米科学誌プロスワン電子版に発表した。
欧米人の患者ではほとんど異常がないことが分かっており、チームの東範行・同研究センター細胞医療研究室長(眼科学)は「早期発見のための検査や新しい治療法につながる」と話している。
チームによると、網膜色素変性症は早ければ幼児期に発症。通常はゆっくりと症状が進行し、数十年で失明に至る。国内では4千〜8千人に1人が発症するとされているが、根本的な治療法は見つかっていない。
網膜色素変性症の話題は出ていますけれども、治療法の確立には至っていない代表的疾患の1つです。遺伝子が特定されたのは大きい進歩で、これで検査・治療がある程度見通しつくかもしれません。