妊娠中に化学療法を受けても赤ちゃんには害がないとする研究結果が、10日の英医学誌「ランセット・オンコロジー(Lancet Oncology)に発表された。
ベルギーのルーベン・カトリック大学の研究チームは、妊娠中に化学療法を受けた68人から産まれてきた子供70人を対象に調査を行った。母親たちは平均で妊娠18週目にがんと診断され、全員で計236サイクルの抗がん剤投与を受けた。出産は平均で36週目だった。
その結果、子供の健康が化学療法により損なわれた形跡はなかった。未熟児で産まれてきた赤ちゃんでは認知力がやや劣る傾向がみられたが、こうした問題はどの未熟児にも見られるという。
論文は、医師は妊婦に抗がん剤を処方することを恐れてはならず、赤ちゃんへの抗がん剤の影響を恐れて早産をさせるべきでもないと指摘する。
論文によれば、化学療法は妊娠14週目から行うことができる。出産は、骨髄を回復させて母子の敗血症および出血リスクを最小限にするためにも、化学療法のサイクル終了後少なくとも3週間が経過してから行われるべきで、化学療法は自然分娩が始まりそうな35週目以降は行うべきではないと提言している。
へぇー。いいんですねぇ。結構、妊娠と癌というのもなかなか問題で。女性としては当然産みたいでしょうけれど、それには子供へのリスクがあるのではないか。自分の命と子供の命、どうするべきか、など色々ありましたが、実際には影響ないということで。良かったです。