家族に肺がんになった人がいると、そうでない場合に比べ約2倍の人が肺がんにかかっていることが、厚生労働省研究班(主任研究者=津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)の大規模調査でわかった。家族に共通する体質や生活習慣が影響しているとみられる。
調査対象は、全国の40〜69歳の男女約10万人。両親や兄弟姉妹に肺がん歴があるかを聞いたうえで、2003年までの11年間、肺がんの発生状況を追跡調査した。
それによると、肺がん歴がある家族を持つ人は全体の2%で、11年間に791人(男性584人、女性207人)が肺がんを発症。家族に肺がん歴があるグループは、ないグループに比べて約2倍の人が肺がんになっていた。性別では男性が1・7倍、女性が2・7倍で、女性にこの傾向が強かった。
本人の喫煙や職場での受動喫煙などの影響はあらかじめ除かれているため、研究班は、家族に共通する体質や何らかの生活習慣が肺がんの危険性を高めたとみている。
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受動喫煙(副流煙による肺癌発生)の影響がないとなると、遺伝しか考えられませんねぇ。肺癌のリスクファクターに喫煙がありますが、煙草の煙を吸い込まなくても肺癌は発生します。その時に関与しているのが、遺伝子です。
でもまぁ今の世の中は、肺癌患者の大半が喫煙者なんで、そこまで遺伝子のことを考慮する必要はないかもなぁというのが本音です。分子標的薬の効き方の違いなどを考慮するなら別ですが。
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