2012年02月14日

自治医大が成績優秀者に6年生の授業・卒業試験免除のプログラムを

自治医大「Free course-student doctor」制度

 「地域で求められる総合的臨床力を有し,他職種と連携して地域の医療・保健・福祉の構築,実践,維持に寄与できる」医療人の育成を教育ミッションに掲げる自治医科大学。臨床実習(BSL)を国際基準*を満たす72週(4,5年次)に設定するなど,高度な臨床的能力を有する医師の養成に努めている。2010年度には,学内外のBSL,評価法のさらなる充実を目的に,新たな臨床教育システムが導入された。

 新たな取り組みの中でもとりわけユニークなのが,成績上位者の自主性を伸ばすことを目的に企画され今年度開始された「Free course-student doctor制度」だ。2011年11月30日に同大で開催された報告会では,7人の参加者が6か月間の経験を紹介した。本紙ではそのもようをお伝えする。

 「このコースを通して,医療者に必要な人間力の重要性を学ぶとともに,臨床現場で活躍する多くの先輩に出会い,将来のロールモデルを見つけた」。Free course-student doctor制度の参加者7人のうちの一人,天野雅之さんの言葉だ。この制度は,5年次に受験する「5,6年共通総合判定試験」で6年次学生の平均点を超える成績(医師国家試験の合格が担保される目安)を修め,さらに臨床実習の評価やAdvanced OSCEの成績が優秀な学生(最大10人)を対象に,6か月間,学内外の施設での臨床実習や研究の機会を与えるというもの。

 岡崎仁昭氏,高久史麿学長 本制度を企画した岡崎仁昭氏(医学教育センター長/教務委員長)は,「以前から,6年次の半年間が座学となることを懸念していた。特に5年次終了時点で医師国家試験の合格水準に達している成績上位者の向上心や知的探究心,自主性をより高めたいと考えた」と導入の経緯を説明。

 参加者は,6年次学生を対象とした統括講義の受講,卒業試験の受験が免除され,本来統括講義が行われる5月からの半年間を,自身で計画したプログラムに沿って学ぶ機会として与えられる。

 「開発途上国での国際貢献のために国際資格を取得する準備をしたい」「学内BSLで足りなかった部分を学びたい」「臨床研究を学ぶことで,地域医療を担いながら研究ができるという自信をつけたい」など,それぞれの目標に則って,初期臨床研修レベルの学内BSLや,学外施設での地域医療BSL,米国,カナダ,オーストラリアなど海外施設での見学・実習,臨床研究,学会発表などを経験したという。

 報告会では,参加者から「初期臨床研修レベルの臨床実習を行い,主治医として患者を診察し治療方針を決定するとはどういうことか,より深く感じることができた」「海外実習を経験し,世界で求められる医療はどこでも同じだとわかり,国際貢献への思いが高まった」などの感想が語られ,各人が確かな手ごたえを得たことが伺えた。

 参加者一人一人に指導教員(メンター)が付き,きめ細やかな指導・支援を行うのも本制度の特徴だ。「患者さんを最後までみられる外科医」をめざす橋本優さんは,「まずは自治医大が掲げる全人的医療をめざそう」とのメンターのアドバイスにより,外科実習に加え,緩和ケア実習を行ったことで,より臨床への理解が深まったという。

 自治医大では卒後9年間,都道府県知事の指定するへき地等の病院で勤務することが義務付けられている。「どこで研修しようが自分次第」。参加者の力強い言葉に,本制度のねらいがしっかり根付いていることを実感した。



 確実に、地域の医師の人材を増やすなら、自治医大のように卒後9年強制的に働かせるシステムをとるのがいいかもしれませんね。自治医システムを地域の国立で導入してみてはどうでしょうかね。そのかわり学費免除で。

 この試み、大変面白い。卒業試験免除は学生にとっても無駄な授業をやる必要がなく、いいですね。卒後の理想の医師像を、という面でもいいです。

 これ難しい問題だと思うんですけど、これを卒後縛りのある自治医でやらなければならないというのが何ともシブい。9年って、結構長いですからね。僻地だと実際なかなかまともな研修できないところもあるし。


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posted by さじ at 20:07 | Comment(0) | 大学
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