2006年10月04日

帝王切開が増加傾向。その背景にあるものは

帝王切開、なぜ増える 20年で1.6倍に

 秋篠宮妃紀子さまが6日、帝王切開で悠仁さまを出産した。厚生労働省の抽出調査に基づく推計では、この20年あまりで国内の帝王切開件数は約1.6倍に増えた。全体のお産数は約2割減っており、帝王切開が占める割合は7%から15%に上がった。背景には、初産の高齢化でリスクの高いお産が増える一方、経膣分娩(いわゆる自然分娩)での予期せぬ事態を避けたい医療者側の思惑があるようだ。

 千葉県の主婦細田恭子さん(41)は3人の女の子を帝王切開で産んだ。長女と次女のときはいずれも経膣分娩の予定だったが、陣痛が弱いなどの事情で急きょ切り替えられた。「事前に調べる時間もなく、準備も知識もなかった」という。

 帝王切開には、紀子さまのように母子の状態によって計画的に行う場合と、経膣分娩に時間がかかりすぎるなどして急きょ行われる場合がある。母親の意識を残す局所麻酔が多く、最近は術後の見た目を考えて、おなかを横に10センチほど切るケースが増えている。入院は10日から2週間程度。5日ほどで退院する経膣分娩よりは長くかかる。部分前置胎盤や骨盤位(逆子)、以前に帝王切開で出産している場合の判断は、医師によって異なる。

 聖路加国際病院(東京都中央区)では、入院が長くなる、出血が多ければ輸血が必要、次のお産も帝王切開になる率が高まるといったリスクを説明するが、それでも帝王切開を希望する母親が増えているという。

 厚労省のデータによると、02年は国内のお産の約15%が帝王切開だ。元愛育病院長で主婦会館クリニック(東京都千代田区)所長の堀口貞夫さんは「6〜7人に1人のお母さんはおなかに傷がある。ちょっと異常な事態」と心配する。

 高齢出産などリスクの高いお産が増えているのも事実だが、お産をめぐる医療訴訟の増加や、産科医やお産を扱う医療機関の減少で不確定要素が多い経膣分娩を避ける傾向が強くなっていることも原因だという。米国立保険統計センターの統計(03年)によると、訴訟社会米国での帝王切開率は27.5%に達している。

 麻酔など医療技術の進歩で帝王切開の安全性は確実に増した。帝王切開は「管理できるお産」という考えは、医師だけでなく、親の側でも増えている。「裁判で『帝王切開をしていれば事故は防げた』という判例が増えれば、経膣分娩を怖がる医師がいても一概に責められない」と堀口さん。

 日赤医療センター(東京都渋谷区)の杉本充弘産科部長は「逆子の経膣分娩などは医師に経験と技量が必要だ。お産が減り、熟達した医師が減って、お産の現場での医師教育も出来なくなっている」と指摘する。

 「増加は好ましくないが、必要なケースもある。その場合、お母さんの心に傷を残さないことが重要」と杉本さんはいう。同センターでは、母子に危険が無ければ、帝王切開で取り上げた赤ちゃんはすぐに母親に抱かせる。夫が手術に立ち会うこともできる。杉本さんが担当する帝王切開の8割は夫立ち会いという。「帝王切開は第二の産道。ただ安全なだけでなく、よりよい帝王切開をする責任が医療側にもある」

 冒頭の細田さんは、長女のお産後に「普通の女性ができること(経膣分娩)ができなかった」と涙がこぼれたという。知人に「産道を通っていない子は我慢強くないらしい」と言われたことをホームページ「くもといっしょに」に書き込むと、大きな反響があった。

 ホームページは、今ではお産の情報が飛び交う交流の場になっている。「帝王切開が増えて欲しいとは思わないけれど、帝王切開だからといって、お母さんが頑張り足りなかったなんて思わないでほしい」と細田さんはいう。

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 何を隠そう私も帝王切開によって生を受けましたが、普通の人以上に我慢強いタイプだと自分でも思うんでそこらへんは心配しなくていいかなぁと思います。

 問題なのは、訴訟社会における帝王切開のあり方ですよね。ただでさえ分けの分からない判決が増えている中で、「帝王切開なら大丈夫だったかもしれない」と結果論で責められ、そして医者に責任を負わせるのが今の司法です。そりゃ医者も「自分を守るため」に経腟分娩を行わなくなっても不思議ではありません。自然分娩が100%安全などありえない話ですが、帝王切開はそういった自然のメカニズムを払拭するわけですから、安全性は高いですよね。勿論いいことばかりではありませんが。経腟分娩ですと、肺の中の液体が圧で押し出され、自然に呼吸できるのに対し、帝王切開では圧がかからないため自然に呼吸をすることができません。マァ元気に育ってくれればいいんですけども。うまいトコ妥協点を見つけないと、医者が潰れるか、帝王切開派が産婦人科を牛耳るか、どちらかになると思います。

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posted by さじ at 14:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 生殖
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