2006年09月29日

和食生活だと大腸ポリープ発生率が3割減少

大腸ポリープ:和食で発生率が2〜3割減少 学会で発表

 肉をなるべく魚に替え植物油の摂取量を減らし、旧来の和食を食べるよう指導を受けた人は、そうでない人に比べ、大腸ポリープの発生率が2〜3割程度減ることが、名古屋市立大の徳留信寛教授(公衆衛生学)らの研究で分かった。食事改善の効果が出るには2年程度かかり、徳留教授は「継続した取り組みが大切」と訴えている。横浜市で開催中の日本癌学会で28日に発表した。

 徳留教授らは96年から04年までに、同大で大腸ポリープを切除された50代から70代までの男女計206人を、くじで二つに分けた。片方の104人には、肉はなるべく魚に替える、てんぷらなどの揚げ物を避けるなどの指導を3カ月おきに繰り返した。残りの102人には食事の脂肪を減らすよう一般的な指導をした。

 最初の指導から2年後に検査すると、一般的指導のグループでは検査を受けた74人中27人(36%)にポリープが再発していたが、魚を多く食べるなどの指導を受けたグループでは91人中26人(29%)にとどまった。検査を受けなかった人も含めて推計すると、魚食などでポリープが2〜3割減らせたとの結論が出た。

 ポリープを調べると、一般的指導の方が、悪性度が高くがんに近いポリープの割合が高かった。ただ、1年後の検査ではポリープの率に差がなかった。大腸がんの多くはポリープからできるため、徳留教授は「適度な運動と食事改善で、大腸がんを半減できるのではないか」と話している。

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 やはり和食最高!ということで。今までの歴史で和食が悪かったことなんてあるんですかね?「脚気」ぐらいでしょうか。

 脚気はビタミンB1不足でなります。白米中心の食でビタミンB1をおかずなどで補わなかった当時、脚気による死亡者が激増しました。高木兼寛という天才が、脚気は栄養不足であることを発見し、更にその解決策として鈴木梅太郎という天才がビタミンB1を発見します。世界初のビタミン発見&ビタミンB1単離に成功した鈴木梅太郎ですが、日本人の論文なんか認められないとばかりに無視され、翌年、ポーランド人科学者カシミール・フンクが「オレがビタミン発見した」として各国から賞賛を浴びるというファックな事実がございました。

 似たような事例としては「アドレナリン」が挙げられます。高峰譲吉が世界で初めてアドレナリンを発見したのですが、ほぼ同時期にアメリカ人研究者もエイベルもアドレナリンと同じものを発見しました(エピネフリンと名づけました)。若干の差で高峰譲吉のほうが早かったんです。しかし例によってアメリカの圧力で認められず、更にエイベルは高峰譲吉の死後、「高峰譲吉は自分の研究を盗作した!」と主張。

 結局、反証が発見され、現在では高峰譲吉がアドレナリンの発見者ということで確定しています。ヨーロッパではそれを認めており、アドレナリン派が多いのですが、対してアメリカでは未だにエピネフリンです。いやはや、アメリカというのは世界一の負けず嫌いだなぁ。笑

 …話それすぎました。申し訳ございません。

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posted by さじ at 15:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん
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