血栓症の治療や予防に使われる抗血液凝固薬「へパリンカルシウム製剤」について、厚生労働省中央社会保険医療協議会は21日、在宅自己注射の保険適用を承認した。へパリンは流産や死産を繰り返す不育症の患者に広く使われている。自己注射は負担が大きいとして患者団体と学会が保険適用を求めており、朗報となりそうだ。
不育症の発症者は年約3万人と推定される。胎盤や子宮に血栓ができると胎児に栄養が届きにくくなり、同省研究班の報告によると、血栓ができやすい体質が原因とみられる不育症患者は全体の約25%を占める。
不育症予防のヘパリンは1日2回の注射が必要。毎日の通院は困難で、自宅で打つのが一般的だ。自己注射は保険適用外で月5万円程度かかり、妊娠中投与を続ける人も多い。
ヘパリンは出血などの恐れがあるが、同省は研究班の患者調査などから「大きな副作用はみられない」と判断、治療の有益性が危険を上回ると判断した場合のみ、投与を認めた。
子供が出来ないときの原因の1つが、微小な血栓が出来やすく、胎盤への血流がうまく流れずに流産してしまうことです。それを予防するために、血をさらさらにするヘパリンを使う必要がある。お金がかかってしまうことが大きな負担ではあったんですが、これが保険適用となるとかなり不育症でも出産できるようになるのでは。
不育症は、命に関わることではありませんが、少子化が進む日本においては重要です。こういうところに医療費を使うことは将来的に国の利益になると思うので、どんどんやっていただきたいです。