東京大病院は、生後間もない先天性心疾患の新生児の血管に、合金製の小さな筒「ステント」を入れ、体への負担を減らす手術に国内で初めて成功した。新生児は、1か月間、家庭で暮らせた上、術後約3か月半たって、大動脈再建術を受けることもでき、生後4か月半を迎えた現在も経過は良好という。
同病院によると、新生児は、先天性心疾患の中でも最も重い左心低形成症候群。左心室が小さく、大動脈が細いため、全身に十分な血液が送れなくなる。生後すぐに、人工心肺装置を使い、右心室からでる肺動脈と大動脈を人工血管でつなぐ手術が必要だが、手術は難しく、患者の負担が大きいのが欠点だった。
今回、医療チームは、肺動脈から分岐し、大動脈のような働きがある「動脈管」にステントを挿入。動脈管は、生後、自然に閉じるが、ステントで血流を確保することで、危機的な状況を脱した。血管が十分に成長した段階で、肺動脈と大動脈を結ぶ再建術を実施。この際、人工血管は使わず、同病院の組織バンクにある凍結保存した血管を利用。左心低形成症候群の治療で凍結組織を使ったのは国内初。
日本胸部外科学会によると、2005年の1年間の左心低形成症候群の新生児の手術件数は82例に上る。
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胎児の血液の流れと生まれてきてからの血液の流れって、異なるんですよ。そのうちの1つが、記事中にある「動脈管」です(ボタロー菅とも言います)。
これは、生まれてから自然に閉じる(閉じなきゃいけない)ものなんですが、今回は危機的状況を脱するために、これをステントでこじ開けたわけです。侵襲性が少ないため、赤ちゃんに対する負担も軽くすみました。Good Job!
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NYに住んでいて保険が無いのでなにか治療法があれば
(応急処置)教えていただけると嬉しいです。
できれば病院に行って下さい。自然に放置していても治るとは思いますが。
http://venacava.seesaa.net/article/24469655.html