2006年09月26日

パルトネラ菌による「ネコひっかき病」が増加の兆し。

これから増える「ネコひっかき病」にご注意!

 「ネコひっかき病」はその名の通り、ネコにひっかかれたり、咬まれたり、あるいはネコのノミに咬まれた後に起きる病気です。

 夏の間に発生・増殖したノミによってネコが感染し、それから人にうつりますので、これから12月にかけて増えてきます。日本の統計はありませんが、アメリカでは年間4万人がネコひっかき病にかかっていると推定されています。

 ネコひっかき病の犯人は、主にバルトネラ菌という細菌です。この菌は、ノミの中におり、ネコ(まれに犬にも)に寄生した感染ノミの糞便が、ネコの歯や爪に付着、これに触れた人間に感染します。15歳以下の子どもが感染すること多いようです。ただし、感染源のネコの健康は問題はありません。

 ひっかかれたり、咬まれたりした後、5日〜2週間ほどで発熱や虫刺されのような発疹、頭痛、倦怠感などの症状が現れ、脇の下や首、ひざのリンパ節部分が腫れてきます。重症の場合は、発熱が長引き、突然のけいれん発作や意識障害などを起こし、敗血症や脳症を併発することがあります。 抗菌剤の投与で治療できますので、疑わしい症状が出たら皮膚科などを受診しましょう。

 ネコのバルトネラ菌の保菌率は5〜15%と言われていますが、ネコと遊んだ後は手洗い、消毒を欠かさないようにし、ノミの駆除もこまめにしましょう。

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 久々の人獣共通感染症は、バルトネラ菌によるネコひっかき病。あまり有名じゃないので見逃しやすい病気ですが、上記のような症状がありましたら、病院へ。ネコひっかき病患者の99%が猫を飼い、そのうち79%が子猫のようです。リンパの腫れが軽ければ自然に治りますが、重症になっても困りますしね。

 漫画「ナースあおい」で取り上げられていたのかな、そういえば。記憶が曖昧ですが。

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posted by さじ at 19:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 感染
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