2006年09月06日

がん医療のスペシャリスト育成に向け、大学院に助成金

「がん医療のプロ」育て、文科省が大学院に財政支援

 文部科学省は来年度から、がんに詳しい医師や看護師を育成する大学院に財政支援する新規事業を始める。6月に成立したがん対策基本法を受け「がんのプロ」を増やして医療人材の配置に地域的偏りをなくすことが狙い。全国の大学から公募で10件前後の取り組みを選び、数年間、補助金を交付する。がんに特化した人材育成策を同省が打ち出すのは初めて。

 事業名は「がん医療のプロフェッショナル養成プラン」。大学院と付属病院が連携して、優れたがん専門家を育成する教育プログラムに補助金を出す。

 支援対象は育成する人材に応じて3種類。主に若手医師を対象にする「腫瘍専門医師養成コース」は、博士課程の4年間を通じ、臨床と研究をバランスよく経験させ、双方の能力を兼ね備えた専門医を育成する。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

 日本は常々、腫瘍内科医の不足が問題視されていました。適切な抗がん剤治療のできるプロフェッショナルの存在なくして、がん治療も緩和ケアも行うことはできません。

 日本で育成できればそれに越したことはありません。試行錯誤の連続でしょうが、頑張ってほしいと思います。

関連:医学処 抗がん剤のスペシャリスト47名誕生
広告
posted by さじ at 02:49 | Comment(2) | TrackBack(0) | がん
この記事へのコメント
こんにちは。アンフェタミンと申します。

トラックバック戴きましてありがとうございます。所用でご挨拶が遅れまして、誠に申し訳ございません。

腫瘍内科というものは抗癌剤のスペシャリストと言うだけではなく、基本的な癌診療の組み立て役という存在です(米では)。もちろん、抗癌剤のスペシャリストではあるのですが、手術適応があるのか、どういった治療法が最適なのかを判断し、各スペシャリストと連携して癌治療を行う、「舵取り」を行うものです。アメリカでは第3位(人数)。

僕はこの腫瘍内科(Medical Oncologist)志望ですが、今はまだ血液内科に所属しています。日本で腫瘍内科というものがまともに機能しているところはほとんどないからです(一部ありますけど)。

血液内科はアメリカでは血液内科の専門コースを行った人間は腫瘍内科のコースの年月が3年から2年になります。それ以外にも化学療法を中心でやる診療科であることなどを含め、様々な理由でこの診療科に属しておりますが、将来は腫瘍内科医になろうと思っています。

わざわざ、情報を戴きましてありがとうございます。今後もよろしくお願いします。
Posted by アンフェタミン at 2006年09月07日 17:45
おおー。コメントありがとうございますー。

お話を聞くに、腫瘍内科は癌のジェネラリストという感じですね。確かに現状は、肺の癌なら呼吸器外科という感じになってしまっていると思います。より癌について深い知識と経験を持った人こそ、より細分化された治療を各人にあてはめることができるのでしょうね。やー、凄い奥深そう。

やはり今の段階ですと、アメリカへ飛んだほうが良いんですかね?日本で血液内科に入っても腫瘍のエキスパートにはなれそうもありませんし。
Posted by さじ at 2006年09月07日 23:54
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック